AMDがエンターテインメント向けラップトップに最適化されたモバイル・プロセッサ第7世代を発表

アドヴァンスト・マイクロ・デヴァイセズモバイル・エンターテインメント端末および仕事用ラップトップを対象としたアクセラレーテッド・プロセッサ第7世代を発表した。このユニットはグラフィック用と演算用を1つのチップに併合している。
カリフォルニア州サニーヴェルを本拠とするチップメーカーである同社は、今回の新作がゲーミング、動画描画、データ圧縮、その他アプリケーションにおいて先代比2桁の性能向上を達成したと強調。Aシリーズ、Eシリーズ(以前はそれぞれブリストル・リッジ、ストーニ・リッジのコードネームで呼ばれていた)はラップトップの新先代対応を狙った設計となっており、ダイレクトエックス12に適合するほか、AMDフリーシンク、AMDデュアル・グラフィクスを装備する。ユーザはこれによって、マルチメディア利用でもHD4K解像度の動画再生「アーティファクト・フリー」なゲーミングの快適動作が得られるという。「AMDの社内では皆、目標としてPCを使う人が1秒の例外もなく多用途、生産的、エネルギーの有効活用に満足できることを目指しております」とジム・アンダースンは述べる。AMDのコンピューティングおよびグラフィクス担当シニア・ヴァイス・プレジデントでジェネラル・マネージャを務める。「PCを愛する者として、モバイル利用時の一層の快適性を実現するため、AMDFX、Aシリーズ、Eシリーズ第7世代を発表しました。AMDアドヴァンスト・パワー・マネジメントにより性能が大幅向上したほか、AMDFXおよびAシリーズにおいてプレミアム・マイクロソフト・ダイレクトエックス適合を達成しております。これまで長らくプロセッサのグラフィクスおよび演算性能、ならびに最高のエネルギー効率追求に専念してきた成果です」新作チップを搭載したラップトップでは充電せずに1日バッテリーが長持ちするほか、エクスカヴェータx86中央演算装置が高度な性能を要する作業に対応するとともにラデオン・グラフィクスも内蔵。35ワットと15ワットのモデルが順にAMDFX、A12、A10として設定され、Eシリーズでは15ワットのA9、A6、E2が設定されている。
AMDによると競合製品に対し53パーセントのグラフィクスおよび演算性能優位があるという。インテル・コアi7との比較ではAMDFXに51パーセントの優位があるという。
「第7世代のAPUにあたってAMDの狙いは高性能や価格性能比の追求にあるのではないと見ています」とムア・インサイツのパトリック・ムアヘッドは述べる。「むしろ中級製品への重点化で、HEVCビデオが特長、あとはCPU設定のもたらすグラフィクス性能向上でしょう。先日にもHPとの提携でENVYテクノロジの採用がありましたが同社の自信の表れと見ています。第7世代のAPUはさほど画期的なものではなく、業界の期待が集まるのは「ゼン」です。ただ、実際に主流製品に発展するのは2017年が目処です」続きを読む
(From the VentureBeat blog post. Thanks to Dean Takahashi.)