アンセストリーか、23アンドミーか? DNAキット選ぶなら

家族の写真を大事にめくって見る、ご先祖様の昔話に花が咲く。こういった経験はやはり多くの人が思い当たることと思います。
自分の先祖がどこから来たのか知りたい、自分とは何か? これからどう生きるのか? 何を手がかりに健康管理すべきか? そういった関心を満たすことのできるサービスが2020年の現代には、多数出来ています。
DNAキットを使うことで、あなたの先祖がどこにいたのか、いまあなたの家族はどこでつながりあっているのか? 「知りたい」欲求を、いまのあなたが、生きているうちに、満たすことができるわけです。

アンセストリーDNA(アンセストリー・コム)と23アンドミーは2大人気DNAキット

CNETでも、こういった検査の需要増に取材を拡げていて、じっさいのところ「どっちがいいの?」という疑問に答えようとしています。
www.cnet.com

アンセストリーDNAでわかること

セールになると59ドルという優待価格も見受けられるアンセストリーですが、その安さだけではない、選ばれる理由が幾つかあります。
CNET記者のシェルビー・ブラウンさんは、「アンセストリー・ヘルス・キット」を実際に購入してその結果を次のように述べています。

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アンセストリーの要約

これまでにアンセストリーが集計した検体の数は1千6百万人以上に達していて、その結果の妥当性は23アンドミー(1千万人)を上回るとも言われています。ただし、アンセストリーの採用している方式には若干の癖があり、母系遺伝のmDNA、父系遺伝のYクロモサムのいずれも対象外なので、DNAをどこまで解読しているのかという問題も指摘されています。
アンセストリーでは、自分の健康に関心がある、将来かかりやすい病気について知りたい、という要望に応えるため、「アンセストリーヘルス」というリポートも運営しています。たとえば、「ガンへのリスク」「膀胱線維症など既往症」「血液の健康状態」といったリポートがもらえるという利点があり、さらには今後のビタミン管理などもアドバイスしてもらえるのが特徴です。
なぜこういったことがわかるのか。DNAとは家族の歴史を記録した巻物のようなもので、これをひもとくことで、その人の家系がもつ体質を明らかにするからです。ただし、リポートを目的とするもので、診断とは違うものです、という注意書もあるので注意が必要。

23アンドミーというベストな選択肢

なぜ、23アンドミーでなければいけないのか? この問いに答える理由があって、それは「DNA検査キットを自分で選べる」ということです。

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23アンドミーの選べる3価格

上のブラウン記者は、「ヘルス・アンド・アンセストリー」を選択。
1.唾液採取管とフタ、返送用封筒
2.アプリ、またはオンラインで登録する必要
3.アプリでバーコードを読み取るか、記載されている数字を自分で入力
4.健康状態リポートのみ同意し、その他(二次利用、保管、調査)は同意しない
返送したあと、検体がいまどこに移送されているか、アプリで追跡できるそうです。DNAの解読作業の進捗も段階を追ってわかるようになっていて、最終結果がわかると、アプリから(オンラインでも可)先祖の家系がおおまかに記されたリポートが閲覧できます。
その先祖からの由来が時系列でわかるようになっていて、このブラウン記者の場合は216人の関連する受検者の履歴から判明した内容が、

ヨーロッパ

北西ヨーロッパ

フランス、ドイツ、イギリス、アイルランド

といった分類でわかったそうです。これらの地域の歴史、人々の移住の経路、風土といった情報だけでなく、その地域へ旅行したい場合に利用できるエアビーアンドビー(Airbnb)の予約方法まで親切にも表示されます。

結局どちらがいい?

どちらもモバイルアプリを軸に利用しやすい、ユーザ自身が健康管理に継続的に生かせるメリットがあるアンセストリーと23アンドミー。
違う点はまず、アンセストリーが家系図を基本としたリポートを強みにしているのに対し、23アンドミーは大まかな情報をわかりやすく、はじめての人にもやさしいグラフィックで教えてくれる事。蓄積したデータの量はどちらも多く、アンセストリーが1600万、23アンドミーが1000万という、信頼の証が数字にも現れています。価格帯では23アンドミーのVIPだと499ドルというハイエンドが目を惹きますが、アンセストリーの100ドル程度の通常価格と、セール時には59ドルなど破格のキャンペーンもあります。
これ以外にもDNA検査キットは多数出ており、https://aki1770.hatenablog.com/entry/2020/07/14/151642
aki1770.hatenablog.com
こちらの記事にもまとまっているので、併せて読んで自身に合った選択肢をじっくり考えてみるのもいいかもしれません。