合同会社設立241日目、昼

港区はうす曇り。晴れたり曇ったりだけれど、気温は高い。
私塾のすすめ』を読んで、あれこれ考えてみたなかで思い浮かんだことをメモしておきたい。

  • 齋藤さんの塾は、身体を動かす(声に出して読みたい日本語、四股を踏む)
  • 梅田さんの塾は、目を輝かせている子、打てば響く子のなかで、学校にはなじめない子に手を差し伸べる

これは対談を行なってはじめてはっきりわかったことかもしれない。この対談はそれだけでも貴重なきっかけになったのではないかと思う。この対談が本になって、それを読む小中高生は多いと思う。そこから自分で志向性を見いだして、学習の高速道路に飛び乗るすごいやつはかならず現れる。でもこの対談の真打ちはそこにあるのではない。
むしろ、同じものと戦っている齋藤さん、梅田さんの役割分担がはっきりしたのではないか。
自分と似たような怒りをもっている人がいる。なにかのきっかけで居合わせて、話しこんでみる。そうすると、自分のやろうとしていたことを再発見できる。そうすると、かぎられた時間のなかで「これは自分がやらなくてもいい」ことがはっきりする。もうひとりの自分がやってくれると安心できる。
対談「私塾のすすめ」は、まさに「ここから創造が生まれる」出発点ではないか。
本の中身よりも、その外に価値が生まれる。これは新しい出版の可能性もおおきく示唆してくれているような気がする。
その意味でこの対談は、ふたりの私塾の創設者を引きあわせた筑摩書房の編集者、福田恭子さんの手柄だとはっきり言える。
この本が何冊売れるということは、もはや問題ではない。
なぜなら、わたしは書籍『私塾のすすめ』を1冊だけ買った。でも妻と一緒に読んで、たぶん2冊分以上に価値を増幅させている。おそらく同じように、この本を読んでブログを書いたひとたちは、自分が買った冊数以上に価値を増幅させている。それはカネではないけれど、なにかだいじなものだ。
ここから創造が生まれるはずだ。