ボックスの赤字幅が減少、大口顧客獲得が進み業績見通しを上方修正

クラウド・ソフトウェア企業のボックスは、四半期決算で赤字を発表したものの、事前予想よりも少額だった。併せて同社は今四半期と通期の業績見通しを引き上げた。
ボックスは1株あたり28セントの赤字となり、アナリストが事前に予想した31セントを上回る決算となった。売上高は6560万ドルと、これも事前予想の6370万ドルを上回った。
同社は今四半期末時点で4万7千社の有料会員企業がおり、前四半期の4万5千社から上乗せした。今回新たに顧客となったなかには、米国法務省もあり、先月に定期契約を締結した。
同社は通期の売上見通しが2億86百万ドルないし2億9千万ドルのあいだになると発表、これは直近の見通しから引き上げとなった。同社の株価は時間外取引で8パーセント以上急騰した。
マーケティング費用はボックスの無料会員にかかる必要経費を算出する大事な指標となっているが、5220万ドルと上昇したものの、売上高に対する比率は前四半期の88パーセントからやや減少し80パーセントとなった。なお、前年同期では100パーセントの比率だった。
コンファレンスコールのなかでCEOアーロン・レヴィは、今四半期でボックスが50万ドル以上の大口顧客として5社と契約を結んだことを公表した。前年同期では同規模の大口顧客は2社だった。
リコード誌とのインタヴューで、レヴィはこの数年にわたる投資の結果が出てきたと述べている。「わが社では営業部隊に対し、数四半期のうちは生産性が低いと見積もっても大きく費用を投じています」と彼は言う。「こういった投資の結果が少しずつ出ているようです。これまで契約がなかった業種においても、新たな顧客企業の獲得が進んでおり、大口顧客の契約が増加するたび、大きく投資をできるようになります」
レヴィによると、法務省との契約によって、連邦行政機関との契約が進む可能性があるという。また、同社は合衆国共通役務庁高官を務めたサニ・ラシュミも同社の連邦関係事業統括者として起用した。ほかには、ヒューレット・パッカードコンサルティング企業のデロワッテ、ブリトー店のチポートレなどが前四半期中に顧客となった。続きを読む
(From the Re/code blog post. Thanks to Arik Hesseldahl.)