ヤフーのジャッキー・レーシスがスクエアの上級幹部へ

ヤフーの上級幹部であるジャッキー・レーシスはスクエアへ移籍し、上級幹部となる。
サン・フランシスコを本拠とする決済企業である同社は明日にも人事を発表する見通しであることが社内を知る複数の人物によって明かされた。ヤフーでの最終勤務日は金曜日であったもよう。
レーシスはヤフーに加入するまで各社での財務畑の経験が長く、人事やM&Aといった職種の経験もある。直近の肩書きはチーフ・ディヴェロプメント・オフィサーだ。
ヤフーに加入する前、レーシスはプライヴェート・エクィティ投資会社のエペックス・パートナーズで合衆国内のメディア関連投資を統括したほか、ゴールドマン・サックスでもM&Aの担当を務めた。スクエアでの正確な役職については不明だが、これらの領域に重点をおくものとみられる。
ひとつ可能性があるとすれば、スクエア・キャピタル統括者だろう。この事業は同社にとって急成長中で業界の先を行く、加盟店向け現金前渡し制度を手がける。現在同事業は1日あたり100万ドルを加盟店に提供することで資金繰りの支援を行っており、スクエアはクレジットカード決済に課する手数料のほか、多少の融資金利をとっている。
スクエアは現金の保有額を増やすべく取り組んでおり、IPOへの手続きの最中である。ウォール・ストリートへ踏み出すにあたり、レーシスの経験が生かされるかたちだ。
レーシスはスクエアにとって注目すべき人事となるだろうが、ヤフーにとってはCEOマリッサ・メイヤーの指揮下において相次ぐ幹部流出に歯止めがかからない現状を明るみに出すものといえる。メイヤーはシリコン・ヴァレイの盟主として久しい同社の復活をかけ、部下の補強を進めていた。
最近までレーシスはメイヤーの側近のひとりであった。しかしシリコン・ヴァレイ界隈で取材先の話を聞くにつれ、彼女は中国のアリババ・グループのスピンオフが今年末で完了する時期にあわせて退社する可能性が浮上していた。
彼女自身、いくつもの選択肢を検討していたが、スピンオフ後の会社を率いる可能性は以前報じられていたほど見込みがなくなっていた。
スピンオフはまもなく完了する見通しだが、取材先の話によるとスクエアからの提案を受け、その時期を待つまでもない好条件だったようだ。レーシスはスクエアCEOジャック・ドーシイに直属する部下となる。
レーシスはドーシイがこれまで補強を進めてきたチームの一員に加わり、スクエアの経営陣に数名いる女性幹部のひとりとなる。CFOで業務執行担当のサラ・フライア、事業統括のフランソワーズ・ブロアー、そしてプロダクト管理、デザイン、エンジニアリング責任者で加盟店担当のアリサ・ヘンリーがいる。
スクエアはコメント要請に応じていない。(ヤフーも同様だ)
ブルームバーグが今晩すでにこのニューズを報じていた。(ブラッド・ストーン記者のお手柄だ。わたしもずっと、ジャッキーが退社するのはまだか、まだかと数か月構えていたのだが)。続きを読む
(From the Re/code blog post. Thanks to Kara Swisher.)