伊藤直也さんに学んだこと

港区はぽかぽか陽気。午後になると眠くなってしまう天気です。
伊藤直也さんのnaoyaのはてなダイアリーきっかけをもらったと書きましたが、具体的になにを読んでそう思ったのかを整理してみることにします。

Google の技術がなぜすごいか、というのはこの記事の話とすごく関係しています。安価なハードウェアを大量に使って世界中からのアクセスにも動じないシステムが構築できている裏には、サーバーを追加するだけで問題を解決できる技術を確立することができたからで、世界中で Google 以外にそれを成し遂げた企業がほとんどないことから、それがいかに難しいことかがよくわかると思います。(サーバーを増やせばいいんじゃない、サーバーを増やすだけで解決できるように努力するのだ

ページキャッシュが稼げると、データベースのデータをキャッシュにどんどん載せられる。4GB だとページキャッシュに収まらないけど 8GB、16GB、32GB ... ならキャッシュに収まる、というケースは結構多い。ページキャッシュにデータがすべてあるいは 8割り方載る場合とそうでない場合での性能の差は顕著。ひーひー言いながら I/O をなんとかしないととか言ってたのがメモリ追加で一挙に解決なんてことは多い。(x86_64

同じようにコミュニティサービスをやっている MixiGreeさくらインターネットを選択しているのには、おそらくこういった懐事情も結構あるのではないかなと思います。昨今ウェブで流行しはじめたサービスはどれも似たような傾向を持つものが多いので、さくらインターネットのような回線価格で勝負している業者の需要は今後も増していくのではないかと予想しています。(さくらインターネット移行記#1

http://f.hatena.ne.jp/naoya/20070307191008
旧サーバールームとさくらiDCの間はインターネットを経由していますが、サーバー管理者から見た場合は同一のネットワークに接続されているように見えます。従って旧サーバールームから直接さくらiDCに置いた新しいサーバーへネットワーク接続できます。また、この VPN の回線が何らかの原因で切れてしまうと困るので、二回線を使って冗長化してあります。(さくらインターネット移行記#2 VPN越しのMySQLレプリケーション

サーバーが 40台もあるので悩んだのですが、

  • 古いサーバーは持っていかない
  • 新しく iDC を移したメリットを生かしてマシン単体の性能を上げて台数を減らす
  • ソフトウェアのセットアップに時間がかからないように工夫する

という計画で移転をすることにしました。(さくらインターネット移行記#3 はてなブックマーク移転

まじめな話、量産型の方は Intel の G965 チップが載った Intel マザーに Core 2 Duo E6600、赤い方は ATI Radeon XPress 1250 に Core 2 Quad Q6600 です。
(中略)
Core 2 Quad は今年の頭に価格改定が行われて7万円で買えるようになった上、TDP が 95W まで下がりました。PC 雑誌などを見ると消費電力あたりの性能は E6600 のほうが若干上のようですが、サーバーを複数台使うことを考えると、E6600 と Q6600 で同性能を確保するためには E6600 の方が台数が増えて、マザーボードやディスクなどの消費電力の合計が Q6600 使用時を上回ります。最近は明らかに CPU 性能を生かしきれる用途の場合、Q6600 を使うようにしています。(さくらインターネット移行記#4 はてなダイアリー移転

ここに挙げたエントリを読んで、あちこち動き回りました。Core 2 DuoIntel G965 Expressチップマザーボード自作PCサーバを作ろうとして秋葉原に何度も足を運んだり、書店に行ってオライリー関連書籍をぱらぱらとめくってみたり。
ぼくなりに解釈して、まとめてみると、

  • Googleの技術はほかの企業がなし得なかったことだった。だから圧倒的優位を維持している。
  • YouTubeFlickrも技術優位。
  • メモリの容量が決定的。だがそれを増やせるプラットフォームを持つことは簡単ではない。
  • Flickrヘンダーソンがその秘密を著書のなかで明かしている。
  • とくに『スケーラブルWebサイト』がいちばんわかりやすくて、奥深い。
  • 伊藤さんは、パーティショニングをする前にメモリを増やすことを優先。
  • メモリ単価の急激な値下がりは、はてなには追い風。
  • いつまでもこの状況がつづくわけではないと伊藤さんは考えている。

ということになります。ぼくが考えているのはこの状況がつづく間は、はてなの強さは拡大していくのではないかということ。そしてそれははてな以外の小規模Webアプリケーションの運営会社にとって大きなチャンスでもある。

スケーラブルWebサイト

スケーラブルWebサイト