合同会社設立221日目、朝

港区は晴れ。夜間に関東で数回、やや強い地震が起きたので驚いて目覚め、しばらく眠れなかった。
今日は地震のその後も気になる。震源がいつもと少しずれていたのがとくに印象に残った。陸の方が多かったのだけれど。
できれば地震の被害には対面したくないが、それは誰にもきめられないことなので、そうなったときの被害を最小にとどめることを考える。地震が起きたときの細かいことをあれこれ覚えておくというのも、ひとつの経験則を導く。わたしがいちばん気になったのは、最初に体感した地震の直後、カラスがとつぜん声をあげたことだ。そしてしばらくして、おおきな揺れがやってきた。関連の有無はカラスに聞くよりほかないが、ひょっとしたら鳥はそのあたり、人間よりも敏感かもしれない。
カサンドラの話を思い出す。アンディ・グローヴの話もそうだし、『海辺のカフカ』でも印象に残る場面があった。わたしは地震を極度に心配するところがあって、だいたい家では最初に「あ、地震」とつぶやく。出かけるときも、地震が起きたときのことをつねに考えている。たとえば秋葉原に行くとき、日比谷線で乗り換えなくても行けるのに、銀座で降りて有楽町から山手線に乗り換える。これは地盤の弱いところが怖いからだ。そういった考えは、あまり賛同してもらえなかったが、わたしのまわりにいる人には、けっこうわかってもらえている。場合によっては頼りに思ってもらえることもある。地震にかぎらずなにかの兆候に(必要以上に)敏感なわたしは、カサンドラに通じるなにかがあるのかもしれない。それを誰かの役に立てることができれば少しはいいのではないかな、と思う。