合同会社設立231日目、朝

港区は晴れ。昨日ほど暑くない朝。夜中に雨が降った。
狭い植木鉢で育てている野菜がすくすく育っている。期待しないで種をたくさん蒔いたところが、いつのまに野菜の生育競争の場になっている。どちらが上に出て日光を浴びるかの競争をしているように見える。じゃがいも、かぼちゃ、なにかの豆、春菊などあれこれ混じって、人間が手を加えるのがためらわれる空間になってしまった。自然の生存競争っていうのはこういうものかな、と思う。
こちらも負けずに生き残っているつもりだが、日光を求める野菜ほど単純な競争ではなくて、小さくとも自分なりの生きる幸せを一日ひとつでも感じていないと人間はかんたんに萎れてしまうのが弱いところだと思う。お腹いっぱいでも、そう思えないひとがたくさんいる。なぜだろうとは思わないけれど、因果なものだなと思う。いずれにせよ、そうやって生まれついたのだから、仕方ないか。なんとか生き残って、食われないように身を守りながら、眠る前と目覚めたあとくらいは、ぼんやりと空の流れを眺める時間が余れば、とりあえず萎れないですむかなと思う。