ブログをはじめて2年

10月1日。ちょうど2年前にわたしはこのブログを書き始めました。「なぜぼくが合同会社を作ったのか」と、当時の思いを率直にあらわしています。そう、合同会社を作ったのも2年前でした。
あれから、このブログでだいたい毎日のようになにか書いてきたというのは、よかったと思います。読み返すとはずかしいことばかりですが、それでも自分のなにかがそこに残っている。それは自分のためというより、自分にかかわるひとのためになるから。この先いろいろな人とのかかわりがあって、それで生きていくわけだから、なにかあったときに読んで知ってもらえる材料があるのなら、ないよりはずっといいだろうと思うのです。
このブログで書いてきたことは、アメリカ西海岸のインターネット産業にかんすることで、翻訳というのが自分の軸だと思ってそれを指標にしながら続けてきました。翻訳を軸にしたのは、これもやはりよかったと思います。ブログを長く続けるということは、なかなか楽ではないことです。正直しんどいことのほうが多かった。でもわたしの場合、翻訳したいという材料さえあれば、そのしんどさは乗り越えられた。翻訳を上達したい、ウェブで起きている新しい動きに敏感でありたい、という動機があれば、「なぜ自分はブログを書くのか」という疑問にも答えられます。少しずつでも、自分が向上していくような感覚を持ちながら、なにかを続けていくというのは、素敵なことだと思いました。
「継続は力なり」
という言葉があります。わたしが好きな考え方のひとつです。とくにこの言葉が好きなわけではないのですが、じっさいふとしたことで、つくづくそう思うことがあるからです。
そして、ブログを書いていたおかげで、いろいろな人と出会うことができた。これもやはり素敵なことです。はてなという場所を選んで、ここで書いてきたことはやはり大きかったと思います。ここにはなにか、ふしぎなケミストリーというか、化学反応というか、人と人が出会って新しい自分を発見するような、触媒みたいな作用があると思う。具体的に誰が、ということはここでは書きませんが、ここによく読みに来てくれる人はわたしにとって大事な人です。
さらに、翻訳をやっていたおかげで、英語圏のブログの書き手と知り合うこともできました。フレッド・ウィルソン氏、ドン・ダッジ氏といったヴェンチャー・キャピタリストの人たち。スティーヴ・ルーベル氏、ジーン・スタインバーグ氏、ジョン・バッテル氏。いずれもブログを継続的に書いて多数の読者を獲得している人たちで、この人たちからはほんとうにいろいろなことを学んだ。それは単にブログに書かれているウェブ産業の話だけではなくて、人と人がどのようにかかわりあうか、すなわちコミュニケーション全般について、いろいろなことを教わったような気がします。それをこれからのブログに、もっと生かしていけたらなと思います。
と、今日はここまでにして、ひとつ告知です。ブログをひとつつくりました。目的というか、なぜはてな以外につくるのかというと、コメント欄をもうすこし活用する方法を試してみたいからです。で、はてなでは使えない「ディスカス」(DISQUS)というサーヴィスを使ってみたい。WordPressなら、それを使えるようなので、やってみようと思います。
フレッド・ウィルソン氏のブログなどは、毎回コメントが50とか100くらいついていて、それが次の日のブログにもよいきっかけをもたらしていることが多い。6年くらいかけて、コメント欄のコミュニティをつくりあげたウィルソン氏はすごいなと思います。ウィルソン氏はディスカスを使っていて、それがけっこう功を奏しているみたいです。わたしにその真似をするだけの力があるかといえば、正直に言っていまはまだない、と答えますが、これも継続していくことで、力をつけることができたらと思います。
ディスカスをブログに組み込むのは、これからやります。うまくディスカスを活用できる場がつくれたらと思っています。