6枚のスライド

(This is a translated version of "A VC" blog post. Thanks to Fred Wilson.)
わたしたちのポートフォリオ会社のCEOが資金調達のための発表の準備をしていて、わたしに意見を求めてきた。わたしが彼に言ったのは、「スライドは6枚にしておきなさい」というお気に入りの文句だ。彼は結局13枚で手を打ったが、わたしは努力賞と言いたい。
またべつのポートフォリオ会社の創業者でCEOの人物が、大型の資金調達に取り組んでいて、彼は自社宣伝の発表資料を見せてくれた。そしたら何だったと思いますか? 6枚のスライドだった。わたしは彼の発表を手伝ったりしたわけではない。だがこれは立派な仕事だった。
人生におけるいろいろなことがそうであるように、資金調達のためのスライドも、控えめであることがより効果的である。あなたが自分で思い描いているビジネスを詳細まで説明することもできるが、投資者をその気にさせて想像させることもできる。どちらがうまくいくと思いますか?
投資者をその気にさせることに成功すれば、次の機会のミーティングのとき、より深い話に突っ込めるチャンスが必ずあるだろう。どうしてもというのなら、つくっておいた50枚のスライドを、付録にするということもできる。
わたしがこの教訓を学んだのは、ブラッドとわたしが2004年版ユニオン・スクエア・ヴェンチャーズの資金調達に着手した2003年秋のことである。都度アドヴァイザーをひとり呼び、資金調達に携わってもらったが、そのとき言われたのが発表の「スライドは6枚に」しなさいということだった。わたしは仰天した。ブラッドとわたしがこれまでに20年もかけてヴェンチャー・ビジネスについて学んできたことをものの6枚のスライドにまとめるだなんて。
だがそのアドヴァイザーが言ったのはほんとうだった。そこで2つのことが起きたのだ。わたしたちは自分たちの話をシンプルにすることを学び、必殺の6枚スライドをつくる方法も学んだ。しかも、必殺のスライドは1枚ごとに1ダースもの箇条書きがあるものではない。それは強烈な6つのポイントで、それが合わされば話の要点が伝わるというものだった。
というわけで、もしあなたが機会があって自社宣伝の発表の場に立ったのなら、6枚のスライドで人をその気にさせ、想像させるような何かを伝えることだ。6枚のスライドのもっともすぐれた点は、余った時間で、あなたのビジネスについて面と向かってリアルに実のある会話ができるということだ。それについて想像してみよう。