ヤフーがフォト広告プラットフォームのルミネートを買収、サーヴィス終了

ヤフーは兼ねてより買収攻勢を進めており、これにより同社の中核をなすオンライン広告強化を図っている。7月後半にモバイル・アナリティクスの雄フラーリを2億4千万ドルで買収したのが記憶に新しいが、同社は今年これ以外に13社を買収している。サニーヴェルを本拠とするヤフーは金曜日、インタラクティヴ・フォト広告ネットワークのルミネートを非公開の金額で買収、同社はこれまで何度か採った方式を再び選んだ。ルミネートは営業を終了する。
金曜日の夕方早く、ルミネートのホームページに掲載された記事で首席経営執行役員兼共同創業者のジェームズ・エヴァリングトンは、同社の1万以上の出版社など顧客は10月1日まで同社のアカウントにアクセスできるが、その後は利用できなくなると告知した。
弊社はこのたび、ヤフーに合流することになりました。今後はより一層の幅広い方々に向け、これまでにない利用形態をイノヴェートしてお届けできるようになります。 弊社は2014年9月3日水曜日をもってすべてのサーヴィスを終了いたします。ルミネートに利用登録されている出版社におかれましては、お客様サイト内スニペットJavaScriptの動作は今後再開いたしません。
お客様のサイトで各々10ドル以上の収益残高がある場合、最終の出金手続きは2014年9月30日となります。ルミネートのダイレクト広告主のお客様におかれましては、9月30日をもって残高入金手続きが終了いたします。
エヴァリングトンはネットスケープ出身で、いまは打ちきりとなったシリコン・ヴァレイ産のブラウザ開発に携わってきた。ルミネートのチームにはヤフーとライヴウプス出身がいる。ルミネートは「画像のアドセンス」と呼ばれ、インタラクティヴ方式フォト広告プラットフォームとして信頼され、1万以上の出版社など顧客を集めた。
ヤフーが同社に支払う金額については公表されていない。このたびの買収に先だって、同社は累計2900万ドルの資金を調達した(グーグル・ヴェンチャーズからのキャッシュも含まれる)。同社は今年になってから「画像のアドセンス」機能を開設した。
コンステレーション・リサーチのアナリスト、レイ・ワングは今回の買収成約はヤフーにとって理に適うことで、サニーヴェルを本拠とする同社は目下広告ネットワーク拡張戦略を重点化していると指摘する。彼によると、グーグルもルミネートと同様のテクノロジを採用し、秀逸な結果を出しているという。
「ルミネートは『ペイ・パー・パフォーマンス』 をもとに独自の方式を打ち立てています。ここで問題となるのは3点です。画像テキスト広告、フルディスプレイ広告、プロダクト広告。ルミネートは明白にこれを強みとしており、高いクリック・スルー率があります。この買収は実に賢明です」と彼は言う。(続きを読む)
(From the VentureBeat blog post. Thanks to Richard Byrne Reilly.)