セールスフォース・コムが1億ドルのセールスフォース1ファンドを設立

プラットフォーム戦争は一層の競り合いとなっており、セールスフォース・コムはこのたび、1億ドルのセールスフォース1ファンドを設立し、その急先鋒とした。クラウド・コンピューティングの巨人である同社のセールスフォース・ヴェンチャーズ・グループが打ち出すこの組織が狙う目標は、モバイル・アプリケーションや相互接続端末を開発する企業をイノヴェートし、同社のプラットフォーム上で開発させることにある。
サン・フランシスコを本拠とする同社はこれまで5年間にわたってこのプロセスを確立してきたことが強みだとセールスフォース・コム事業提携および戦略担当エグゼクティヴ・ヴァイス・プレジデントであるジョン・サマージーは述べている。
当局への提出文書によると、2014年7月31日時点で、同社は1億960万ドルを複数の未公開企業に投資している。年初時点での7700万ドルから大きく伸びている。累計では2014年7月時点で、セールスフォース・コムが未公開企業に投資した金額は2億1500万ドルにのぼる。サマージーによると、今回のセールスフォース1ファンドへの1億ドル預託は数年分の計算で、個別のスタートアップへ投じることのできる上限と下限については開示していないという。
すでにサマージーはスタートアップ4社に投資を行っており、電子署名サーヴィスのドキュサイン、ミュージシャンのウィルアイアムによるコンシューマ向け商品企業のアイアムプラス、セールス、マーケティング解析、オートメーションおよびサポート企業のインサイド・セールス・コム、HTML5およびセールスフォース1向けアプリケーション開発ツールキットのスキッドへ非公開金額で投資している。
「弊社ではセールスフォース1ファンドを通じた投資に大いに注力しており、今後数週間にわたって発表していきます」 とサマージーは言う。エンタープライズにおけるモバイル採用の普及が大きな機会を呼び込むものと見ています」
同ファンドは企業ごとに1回限定の投資を基本方針としている、とセールスフォース幹部である彼は言う。この5年間で100社以上への投資を行ってきたが、開発のために企業が必要とする金額が徐々に少額で済むようになった(これは一部にはアマゾン・ウェブ・サーヴィシズやセールスフォース・コムのホスティング・プラットフォームによる)ことから、企業ごとに調達する資金はさらに少額となり、追加ラウンドの需要も減る見込みだという。(続きを読む)
(From the TechCrunch blog post. Thanks to Jonathan Shieber.)