トゥイリオが携帯電話へのマルチメディア送信を開設へ

クラウドはオールド・テックの守備範囲をようやくカバーしたようだ。
トゥイリオは、廉価な通話およびショート・メッセージング・サーヴィスをアマゾン・ウェブ・サーヴィシズ経由で提供する企業だが、このたび事業者向けおよびソフトウェア開発者向けにマルチメディア送信機能を開設したと木曜日に発表した。
トゥイリオはこれまで、コール・センターの通話を1分1ペニー程度の廉価で提供してきた。たとえばユーバからドライヴァーが到着することを通知したり、コカ・コーラの販売機整備士への対処法連絡などにトゥイリオは利用されている。先日ネットワーク中立性をめぐる運動の際も議員への通話5万件をトゥイリオが取り扱った。
このたびの変更によって、同社はたとえば航空会社が搭乗券を乗客の携帯電話に送信できるようにする。また、これ以外のアプリケーションでは、たとえばサーヴィスワーカーが客先へ行く際に写真を送信することでセキュリティを高めることが可能となる。また、携帯電話宛てに商品の写真を展示したり、貸別荘のビデオを事前に予告することも可能となる。あるいは、買い物額が一定に達したりショッピングモールに入店した場合に、クーポンやロイヤルティカードを送信することも可能となる。
「いままで以上にスマートフォンを通してさまざまな魅力ある利用形態をお届けできるようになります」と語るのはジェフ・ローソン、彼はトゥイリオの共同創業者兼首席経営執行役員だ。「写真や動画はユビキタスなものへとなっていくと信じております」
これらのことから、トゥイリオが合衆国内の電話ネットワーク各社がトゥイリオを通じたトラフィックの処理を利用するようになった理由がわかるのではなかろうか。トゥイリオはソフトウェアの魔法をアマゾン・ウェブ・サーヴィシズを経由して提供しているとはいえ、AT&T、スプリント、ヴェライゾン、Tモバイルといった大手キャリアの承認がなければ、これらのトラフィックをコンシューマの機器に
届けることは不可能だ。「弊社では、キャリアの契約者が求めているサーヴィスを提供できるようお手伝いしているのです」とローソン氏は言う。「仮にも、ユーバのサーヴィスがいますぐ使えないということがあってはいけません」言い換えれば、キャリアはコンシューマがさまざまなサーヴィス提供を受けられるための裏書きをつける義務がある。そうでないと、顧客を高額な通信料の契約に引き留めることができない。
新しいビデオおよび写真送信サーヴィスはMMS、すなわちマルチメディア・メッセージング・サーヴィスを経由して機能する。MMSはキャリア各社の携帯電話サーヴィスで利用できるが、設備開設や利用開始には数か月かかり、年間1万ドル以上の費用を要する。トゥイリオだと利用者に電話番号ごとに1ドル、あとはメッセージごとに2セントで足りる。このサーヴィスは合衆国とカナダで数百万台のスマートフォンで利用される見込みだ。開設時に開発者が利用できる機能については2か月以内に告知されるという。ローソン氏によると、トゥイリオの新サーヴィスは国際利用への拡大により携帯電話およびテキスト送信サーヴィスとほぼ同等に利用できるよう目指しているという。ただし、世界中には1200のキャリアがあり、これにはしばらくの時間を要すると彼は述べた。(続きを読む)
(From the NewYorkTimes blog post. Thanks to Quentin Hardy.)