ヤフーの中核事業の価値はアリババIPOで半減し68億ドルに

アリババの株価が金曜日の上場初日で大きく上昇したことで、ヤフーの中核事業の実質価値は半減し68億ドルとなった。
これはヤフーがイーコマースの巨人である同社株式を大量に(4億株ほど)
保有しているからだ。金曜日、アリババの株価は38パーセント上昇する一方、ヤフーの株価は2.7パーセント下落した。これによりヤフーの株価のうち中核事業の価値が占める割合は一段と減少した。ヤフーはIPOでの売却により、税金分差し引き約51億ドルの代金を手に入れた。これを除外して残存したヤフーの保有株の価値は234億ドルとなる。これは38パーセント上昇による譲渡益課税を控除不適用で計算に入れている。また、ヤフー・ジャパン株式の価値が約50億ドル、現金が15.5億ドルあるので、中核事業以外の資産は合計350億ドルとなる。
ヤフーの時価総額は418億6千万ドルであることから、投資家はヤフーの中核事業(メディア事業の数々、広告、イーメール、モバイル・アプリ、さらにタンブラーやフリッカーといったウェブ事業)の価値を68億ドルと評価したことになる。この数字はIPO価格でいけば138億5千万ドルだったが、アリババの株価が大幅上昇しヤフーの株価が下落したことで急減した。今後はさまざまな要因がヤフーの中核事業の価値を動かしていくことになる。
首席経営執行役員マリッサ・メイヤーは新たに手に入れた指揮台から同社の買収戦略を指示し、下振れ傾向である投資家からの期待を刺激していくことが見込まれる。チーフ・フィナンシャル・オフィサーのケン・ゴールドマンは、売却後保有するアリババ株式について譲渡益税回避の道筋を模索している。今後アリババの株価が上昇を続け、ヤフーの株価が出遅れを続けると、ヤフーの中核事業の価値がタダ同然になる可能性がある。(続きを読む)
(From the Digits blog post. Thanks to Douglas Macmillan.)