マイクロソフトがスポティファイに道を譲り、エクスボックスの無料版ストリーミング・サーヴィスを打ち切りへ

マイクロソフトはエクスボックスの無料版ストリーミング・サーヴィスを12月で打ち切りとする。同社が本日発表した。
エクスボックス・ミュージック・パスは、オンデマンド型のストリーミング音楽サーヴィスで、これは多かれ少なかれマイクロソフトによるスポティファイといえる。同社はスポティファイの顧客をエクスボックスのメディア・エコシステムに呼び込みを図る。以前マイクロソフトは広告収入で運営をまかなう無料版の利用をウィンドウズ8.1が搭載されたコンピュータを対象にウェブ限定で提供してきた(マイクロソフトのアカウントでログインすると利用できる)。それから6か月が経ち、マイクロソフトは視聴可能時間を10時間とした。しかしこの戦略はこのたび転換となった。
「弊社では今後、お客様のために最高の音楽を購入あるいは定額制にて利用いただけるよう、エクスボックス・ミュージック・パスを新装することに注力いたします」とマイクロソフトはエクスボックス公式ページのFAQ欄で広告表示無料版サーヴィス打ち切りについて述べている。月間10ドルを払ってもいいというユーザは、広告表示なし、視聴時間制限なしのサーヴィスを利用できる。
マイクロソフトヴェンチャービートの取材に対し、エクスボックス・ミュージック・パス終了の背景を説明することを避けた。
今回の変更に先立ち、スポティファイは「ファミリー」定額制プランの導入を発表したばかりで、これは家族数名で同社サーヴィスを利用すると割引が受けられるものである。スポティファイはストリーミング音楽サーヴィスでは主導的地位にあり、マイクロソフトは広告表示によるエクスボックス・ミュージック・パスで無料版サーヴィス提供を行っても遅れを取り戻すには不十分と判断したものとみられる。
なぜか? スポティファイは、限定的ではあるが、広告表示によるオンデマンド型ストリーミング・サーヴィスを提供している。そのため、スポティファイの会員は5ドルか10ドルを追加で出費して家族をアカウントに呼んでくることができても、競合する音楽サーヴィスへ引っ越すという可能性は狭まる。すなわち、エクスボックス・ミュージック・パスに無料版があっても、ほとんど効き目はない。
広告表示による無料版サーヴィスは12月まで運営され、その後は打ち切りとなる。(続きを読む)
(From the VentureBeat blog post. Thanks to Tom Cheredar.)