グーグル・ヴェンチャーズがオックスフォード大学のヴェンチャー・ファンドに出資

グーグル・ヴェンチャーズのヨーロッパ支社はオックスフォード・サイエンシズ・イノヴェーションPLC(OSI)に投資した。同社はオックスフォード大学の工学部と理学部から発展して分離した企業である。事情に詳しい人物が金曜日に明かした。
グーグル・ヴェンチャーズはグーグルによるアーリーステージのテクノロジ企業への投資を行なうファンドである。OSIへの投資は2014年7月に設立されたグーグル・ヴェンチャーズのヨーロッパ支社にとって2件目の投資となる。
グーグル・ヴェンチャーズとオックスフォード・サイエンシズ・イノヴェーションはコメント要請に返答しなかった。
今年5月、オックスフォード・サイエンシズ・イノヴェーションは3億ユーロ(4億76百万ドル)を資金調達し、すでに別の投資家から調達した2億1千万ユーロに上乗せすると発表した。
OSIに投じられた資金は大学の数学科、物理学科、生命科学科、医療看護学科で実施された調査研究から発展したスタートアップを支援するのに使われる。
OSIは学内のテクノロジ商用化研究所である「アイシス・イノヴェーション」との協働によって、約2か月に一度、テクノロジ企業を設立している。
これまでは、大学から発展したテクノロジ企業で資金調達の必要が生じた場合(3千万ユーロから4千万ユーロ)ヨーロッパ内で資金を調達するのに難航することが多かった。OSIとグーグル・ヴェンチャーズの後見がつくことによって、こういった背景をもつ企業は事業拡張のペースを速めることが可能になるのではないか、と前述の人物は指摘した。
設立850年のオックスフォード大学から発展したスタートアップとしては、ロボット工学や無人運転車を手がけるオクスボティカ(2014年末に大学の移動型ロボット工学グループから分離)や、オックスフォード・バイオクロノメトリクス(オンラインでの成りすまし犯罪の撲滅を目的に、システムを出し抜こうとするヒトやソフトウェア・プログラムによる犯行を検出する企業)が挙げられる。
グーグルは人工知能企業のディープマインドを買収したほか、昨年にはオックスフォードから発展した人工知能企業2社(ダークブルー・ラブズとヴィジョン・ファクトリー)を買収している。グーグルのディープマインドは大学のコンピュータ・サイエンス科、工学科との共同研究設立において、「主力を担う貢献」を行なったとグーグルは当時発表した声明文で述べている。続きを読む
(From the Digits blog post. Thanks to Amir Mizroch.)