IBMがウィンブルドンのインターネット放映へ

初めてダブルスを組んで15年が経ち、IBMとウィンブルドンはネット・ゲームを再開することで合意した。
テクノロジの巨人である同社は格式の高いテニス・トーナメントのためにウェブサイトを設計し、ロンドン郊外ウィンブルドンの全英硬式テニスクラブでの試合を6月29日に放映する。
IBMはウェブサイト上にデジタル・ツールを豊富に備え、たとえば今後の進展を予測解析するダッシュボード「スラムトラッカー」などによって、リアルタイムの統計や解析を試合中に常時見られるようにする。サーブの速さや、ウイニング・ショットの数なども映される。スラムトラッカーには過去のグランド・スラム・トーナメントのデータの発掘を通じて、対戦相手の成績や、プレーヤーごとに試合に勝つための必勝法を算出することもできる。
IBMのデータ解析ツールはウィンブルドンの記録に残っている履歴を、ほぼリアルタイムでスタッフ向けに通知する。それを受けスタッフは、ソーシャル・ネットワークへコンテントを誰よりも早く投稿することが可能となります、とIBMのスポークスウーマンは述べている。
IBMはさらに、アマチュア・テニス・プレーヤーなど技術者を試合に招致し、コート脇に設置したデータ入力席でラップトップをつかって当日センサーやカメラが検知したデータ(球速や打ち方など)が正確であるか審判します、とIBMのウィンブルドン担当広報のサム・セドンは述べた。
「今回ウィンブルドンのスタッフのみなさんを支援することが可能になったのは、サーブ球速記録更新などのデータを常時提供できるからです」とセドンは述べる。この通知システムを開発するため、IBMは数百万ページに相当する(初代チャンピオンシップの)1877年からの記録を総ざらいして書庫にまとめたという。
IBMはウィンブルドンとの契約期間を5年延長することで合意しました、とセドンは述べる。IBMはこの契約についてそれ以上の詳細は明かさなかった。
「当日の試合を観に来られない方々のためにデジタル・プラットフォームを作成しようと、より厳しい精査過程を設けてきました」と全英硬式テニスクラブのデジタルおよびコンテント統括者アレックス・ウイリスは述べた。男子ファイナル対戦ではチケットの値段が3420ポンド(5428ドル)にも達したことがある。
昨年、ウィンブルドンのウェブサイトはトーナメントの2週間で1700万人のユニークビジター数を記録したとウイリスは併せて述べた。
IBMは1990年からウィンブルドンの公式テクノロジ提供者を継続している(10年前のウェブサイトはこんな具合だった)。続きを読む
(From the Digits blog post. Thanks to Ania Nussbaum.)