リングセントラルがグリップを買収し携帯電話サーヴィス拡張へ

リングセントラルは、クラウド・ベースの企業向け携帯電話および通信システムだが、本日同社はグリップを買収し、メッセージングおよびコラボレーションへの参入する計画を発表した。
取引の財務条件は公表されていない。グリップは、オフィス向けメッセージング・ツールとしてはスラックやヒップチャットといった有名な競合とくらべあまり知られていない。リングセントラルCEOであるヴラッド・シュムニスは今回の事業併合によって、従来型の携帯電話通信と、ウェブ・ベースのメッセージング・ツールの統合を実現した最初のプラットフォームになり、企業での普及が進むことが期待されると述べた。
グリップはすでにクラウド・サーヴィス数社との統合を進め、アサナ、ボックス、ギットハブ、ゼンデスクと連携している。また、リングセントラルも今年グーグル・フォー・ワークとの連携によって、携帯電話サーヴィスをグーグルのGメール環境と同期させることが可能となった。
シュムニスはスラックやヒップチャットといったサーヴィスについて、ソフトウェア開発の現場における需要に特化していると指摘する。「メッセージングやコラボレーションにおいて解決すべき課題は、より広い視点で行なわれるはずです」と彼は述べる。「グリップはもっと一般の皆さん向けです」リングセントラルは同社ウェブ・ベースの携帯電話サーヴィスとグリップの「密接な統合」を目指し共同作業中だという。
グリップはフロリダ州ボカ・ラートンを本拠とし、資本はいまのところ自己調達であるようだ。創業者の3名、ピーター・ペザリス、デーヴィッド・ハーシュ、ジェームズ・プライスは1990年代にカーネギー・メロン大学で出会った。彼らはファンタジー・スポーツ・サイトであるコミッショナー・コムを1999年にCBSスポーツに売却し、2件目の起業であるマルチプライ・コムは2010年に南アフリカのウェブ・メディア企業であるナスパーズに売却した。グリップの顧客にはIBM、CBS、ハーヴァード大学が挙げられる。続きを読む
(From the Re/code blog post. Thanks to Arik Hesseldahl.)