スターバックスがリフトとロイヤルティ・プログラムで提携

スターバックスは水曜日にライド・ヘイリング・スタートアップのリフトとの協働によりリフトの顧客がスターバックスのロイヤルティ・プログラムで優遇を受けられるようになると発表した。
今回の商談は、両社によると数年契約で、「マイ・スターバックス・リワーズ」ロイヤルティ・プログラムを基礎とし、顧客はコーヒーや食事の購入に使えるポイントをリフト乗車時に授与される。リフトのドライヴァーもリワード・プログラムに加入してロイヤルティ・ポイントの授与を受けることができるようになる。乗客はドライヴァーにスターバックスのポイント「スター」をチップ代わりにリフトのアプリから渡すこともできる。
「わが社のデジタル・ロイヤルティ・エコシステムがリフトの強みとする顧客定着率のさらなる向上に寄与し、収益を大幅に改善するものとみております。また、リワーズの利用を促進する効果も期待されます」とスターバックスのチーフ・デジタル・オフィサーを務めるアダム・ブロットマンは声明文で述べている。
両社の結びつきはスターバックスが数年にわたって推し進めてきた事業提携の一環で、たとえばテクノロジ企業のスクエアと決済処理で協働するほか、ストリーミング音楽企業スポティファイとは合衆国内の7千を超える店舗内でプレイリストを作成する提携で合意している。火曜日、スターバックスニューヨーク・タイムズとの取引でスターバックスのモバイル・アプリから記事無料購読を開始すると発表した。
サン・フランシスコを本拠とする設立6年のリフトにとって、今回の協働は大きな前進になりうる。同社はこれまで最大の競合であるユーバからタイアップの数で引き離されていた。ユーバは世界各地の300都市以上で運営されており、とたえばキャピタル・ワン、スターウッド・ホテルといった企業とのロイヤルティ・プログラムにおける協働を進めてきた。
リフトとスターバックスの幹部は今回のパートナーシップの決め手について、リフトの企業価値とブランドの力を指摘する。
「弊社はユーバをリスペクトしておりますが、今回についてはリフトこそがわが社にぴったりだと信じています」とスターバックス会長兼首席経営執行役員ハワード・シュルツは水曜日の記者会見で述べた。「わが社としては、長期的な視野と事業の持続性にもとづいて意思決定を行なうことを優先します」
「わたしたち両社が手を携えることになったきっかけは、社風の親和性が高いこと、そして追求する価値に共通点が多いことが挙げられます」とリフトの共同創業者兼プレジデントのジョン・ジマーは述べている。
今回のパートナーシップは今年中の実用化を見込む。両社はリフトがスターバックスの従業員に通勤の優遇を提供する可能性もあると表明したが、詳細については明かしていない。当面は市内限定の試験運用からとなるという。
今回の合意について両社は財務条件を公表していないが、シュルツ氏によるとリフトはすでにスターバックスのポイントを購入しており、プログラムを通じてリフトの顧客やドライヴァーに授与するのに使う予定だという。続きを読む
(From the NYTimes.com blog post. Thanks to Mike Isaac.)