クラウドフレアが百度、グーグル・キャピタル、マイクロソフト、クアルコムから1億1千万ドルを資金調達

クラウドフレアは、コンテンツ・デリバリー・ネットワーク(CDN)にセキュリティ機能を付加し、ウェブサイトが安全なオンライン運用を維持し、世界各地から迅速な読み込みを可能にする会社だが、本日1億1千万ドルの資金調達ラウンドを発表した。戦略投資家として参画するのはグーグル・キャピタル、マイクロソフト百度バイドゥ)、クアルコムである。
このニューズに先立って、クラウドフレアは百度との提携を発表していた。同社は中国で最大の検索エンジンとなっている。またクラウドフレアはグーグルによるクラウド・プラットフォームとの連携強化も発表した。
クラウドフレアは今回よりクアルコムとの協働を開始し、クラウドフレアのネットワークとクアルコムのチップを搭載した携帯電話を通じた通信環境を最適化する。また、ARMをベースとしたチップを搭載するサーバでの提供も目指すとクラウドフレア共同創業者兼首席経営執行役員のマシュー・プリンスはヴェンチャービートの取材に応じて語った。
クラウドフレアはマイクロソフトとの提携を一層推し進める準備を進めているとプリンスは述べる。
クラウドフレアはディナイアル・オヴ・サーヴィス(Dos)攻撃からの回避を目的としたプレミアム・サーヴィスおよび、ウェブ・アプリケーションにおけるファイアウォールによって特定のサイバー攻撃からの防御を提供しており、インターネット有力企業各社との提携を進めてきた。同社はこれまでに400万を超える顧客を集め、シスコ、ナスダック、レディット、世界経済フォーラムといった機関も顧客になっている。
ウィキリークスクラウドフレアを利用している(プリンスはウィキリークス創設者ジュリアン・アサンジとロンドンのエクアドル大使館で面会している)。
直接競合関係にある企業としては、インパーヴァ傘下のインカプスラが挙げられるが、CDNにかぎって言えば有力クラウド・プロバイダであるアマゾン・ウェブ・サーヴィシズやアカマイ、ファーストリー、インスタート・ロジック、マックスCDN、ヴェライゾン傘下のエッジキャストなどがひしめいている。ただし、CDNは必ずしも同社にとって一番の得意分野ではない、とプリンスは述べる。「わが社がとくに重視している事業機会は、シスコ、F5、ジュニパー、リヴァーベッドといった他社によるファイアウォールで採用されている高度機能にあります」と彼は言う。
同社は今年末までに1億ドルの売上高を達成するペースで順調に進んでおり、早ければ2017年にも新規株式公開が可能だとプリンスは述べる。
フィデリティ・マネジメント・アンド・リサーチ社が主幹事として、サン・フランシスコを本拠とするクラウドフレアの直近の資金調達ラウンドを実施している。同社は2009年に創業、2010年からサーヴィスを提供している。プリンスによると、このラウンドは2014年12月に完了したという。
その後、クラウドフレアは毎週データ・センターを新設していると彼は言う。これまでにクラウドフレアは累計1億82百万ドルを調達しており、2013年12月に発表したラウンドでは5千万ドルを調達した。
クラウドフレアは今後もひきつづき提携先を募集し、競合関係にあるアマゾンやアリババもその可能性があるという。「わが社はエコシステムに属するすべての企業との提携を喜んで引き受けます」とプリンスは語った。続きを読む
(From the VentureBeat blog post. Thanks to Jordan Novet.)