マイクロソフトは「スカイプ・フォー・ビジネス」のiOSアプリをプリヴュー版から正式版へ

マイクロソフトは本日、「スカイプ・フォー・ビジネス」のiOSアプリをプリヴュー版から正式版へと格上げした。アップルのアップ・ストアから直接ダウンロードでアプリを取得できるようになった。アイフォーン・ユーザでリンク2013利用者であれば、自動アップデートでスカイプ・フォー・ビジネスのアプリが取得できる。
スカイプ・フォー・ビジネスは4月に開設され、ウィンドウズ・フォン向けアプリは7月に登場していた。
アンドロイドおよびiOSについては2か月前にプリヴュー版でデビューしている。iOS版は今回正式版と相成ったが、アンドロイド版アプリについては、あと少しで披露できるところだとマイクロソフトは表明している。同社は「今年のカレンダーのうちに」リリースできる見込みです、と述べている。

マイクロソフトがiOSアプリを一般公開したことの意味は、アップル・ユーザでも次のような機能が利用できるようになったことにある。

  • ミーティング通話での速度向上:タッチひとつでミーティングへの参加が可能に
  • ミーティングの利用環境改善:全画面ビデオと、遅延のない即時表示
  • IT管理者向けに認証技術の向上とセキュリティ・オプションを追加

今回のスカイプ・フォー・ビジネスは連絡先、通話、ミーティング通話へのアクセスに利用できるダッシュボードが新設されている。ミーティング通話についていえば、カレンダーから直近および次回のアポイントメントをカレンダーに表示することができるほか、ミーティングの内容についてクリックして読み進めるか、クリックしてすぐにミーティングに参加するかを選べる。
連絡先検索バーからはファーストネーム、苗字、イーメールのエイリアス、そして電話番号まで探し出すことができる。iOSに登録した連絡先も検索対象に含まれる。マイクロソフトはミュート、参加者追加、通話管理のボタンを大型化することを予告している。
そして締めくくりに、アクティヴ・ディレクトリ認証ライブラリ(ADAL)マルチファクター認証のサポートがオフィス365ユーザ向けに追加されたことが挙げられる。

これによって、あなたの会社のIT管理者が「スカイプ・フォー・ビジネス」iOSアプリにおいてマルチファクター認証を採用できるようになります。すなわち、ユーザ名やパスワードにとどまらない、強力なセキュリティを実現できます。マルチファクター認証の場合、ユーザは通話、携帯メール送信、アプリ通知のいずれかを、ユーザ名とパスワードの正確な入力につづいて認証手続きに使うことになります。また、オフィス・アプリケーションはADALベース認証をサポートし、組織内全体にわたる一貫した認証段階を設定することが可能になりました。

今後のヴァージョンでは、ミーティング通話時にパワーポイントのスライドを共有する機能も追加される予定。現時点では、パワーポイントのプレゼンテーションはデスクトップ版から共有することができる。
というわけで、今回の更新によってスカイプはいよいよモバイル・ビジネスユーザを本格的に重視するようになった。今後マイクロソフトは、同社のプロダクトおよびサーヴィス群へスカイプを組み込んで行くものとみられる。
オフィス365から始まった流れは今回モバイル・アプリへと引き継がれ、次にはウィンドウズ10へとたどり着くことになる。続きを読む
(From the VentureBeat blog post. Thanks to Emil Protalinski.)