ツイッターのエンジニアリング主幹アトカルシ・スリヴァスタヴァが退社しグーグルへ

ツイッターでもっとも長く務めてきたエンジニアリング主幹のひとり、アトカルシ・スリヴァスタヴァが同社を退社し、グーグルへと移籍した。
スリヴァスタヴァは2009年にツイッターに入社し、直近ではツイッターのエンジニアリング担当シニア・ディレクターを務めた。彼はツイッターの主力であるタイムラインを担当するエンジニアリング・チームを統率した。一方その前にはツイッターのシニア・エンジニアリング・ヴァイス・プレジンデントのアレックス・ラッターの下で収益化プロダクトに関するエンジニアリングを指揮していた。社内の取材先からはスリヴァスタヴァがいかに同社の広告プロダクトの順調な運営に寄与していたか、多くの評価が聞かれた。また、彼が今回退社したことはツイッターのエンジニアリング・チームにとって重要な転機になるとの声が多数だった。
スリヴァスタヴァは水曜日に自身の退社について、次のようなツイートを投稿している。

ツイッターでのかけがえのない6年間を経て、わたしはグーグルへと移ります。さらば、そしてありがとう仲間たち。これ以上の経験など考えられないよ。

    • アトカルシ・スリヴァスタヴァ(@utkarsh)December 2, 2015

グーグルは、検索の巨人である同社においてスリヴァスタヴァの担当する職務についてコメント要請に応じていない。だがスリヴァスタヴァ自身がツイッターで明かしたところでは、「メッセージングとコミュニケーションにかかわるプロダクト開発」だという。ということは、グーグルがこれまで「ハングアウト」や「プロジェクト・ファイ」無線ネットワーク部門を抱えて、ヴェテラン社員のひとりであるニック・フォックスが統率してきたコミュニケーション・ディヴィジョンに所属することになる。
今回のような人事はスリヴァスタヴァのような経歴の長い幹部にはあまり見られない。シリコン・ヴァレイで6年といえば永遠にも等しい時間とされている。だがツイッターにとって新任のCEOであるジャック・ドーシイの下、きわめて重要な時期に差しかかっており、チームの合理化はエンジニアリング・チームにも無縁ではなく、10月には大幅なレイオフが実施されたばかりである。スリヴァスタヴァはこれまでツイッターの主力アプリにおいて、エンジニアリングを統率する候補としてジェフ・セイバートとともに名が挙がっていたが、セイバートはプロダクト主幹になった。その事情がどうあれ、エンジニアの筆頭に挙がるような人材の流出はリストラクチャ計画に大きな影響があるとみられる。続きを読む
(From the Re/code blog post. Thanks to Kurt Wagner.)