梅田望夫さんの本が3冊、2008年春に出るらしい

08年4月から、「サバティカル(研究のための長期休暇が原義)」を予定しています。

との件。これは蔭ながらわたしも予測していた。梅田さんはしばらく本を書かないほうがうれしい、というほうが実感として近いかもしれない。そのくらい『ウェブ進化論』と『ウェブ時代をゆく』が巨大だった。わたしは何度も読み返したはずなのに、この双璧をいまだ乗り越えたという感覚がもてない。とくに『ウェブ時代をゆく』は出版されたばかりなので、本当の意味で「読み終わる」には時間がしばらく必要だ。
というところで安心したら、おっとマズイことが書かれている。

ただ、08年にはこれまでに約束していた本がたぶん3冊出ます。

え、本当ですか? いつ書いたんだろう。しかも3冊って。ちょっと待ってよ、と言いたくなる。どこでそんなに多くの仕事を引き受けたのだろう、と思う。

どの本もすでに執筆し終わっていたり、もう取り掛かっていたりするものなので、それらが来年春ですべて一段落すれば、僕自身はサバティカルに入れると思うのですが、そのあとにも本が次々に出るという意味で、外から見るとサバティカルをとっているようにはとても見えない(笑)。

なるほど。終わっているんですね。わたしはずいぶん梅田さんの限界を低く見ていたということかもしれない。あれだけのリファレンスを内包する『ウェブ時代をゆく』の外に、まだネタがあったとは。おそるべし、梅田望夫

確かに本が出ると、ウェブ上の感想も読まなければなりませんし、本当に休めるかどうかわかりません。実は、本書のあとがきにもサバティカルについて書こうとしたんですが、外からは全然サバティカルをとっているように見えないだろうから、書かなかったのです。

11月はすごくたいへんそうだった梅田さん。わたしはだいたい夜9時ころに仕事を終える日々を送っているが、梅田さんはそのころウェブ上に現れる。たぶん、朝一番の仕事だろう。午前4時くらい? そのあたりに梅田さんのことをブログで書けば、真っ先に読んでもらえるかもしれない、などと考えながら書いたものだった。だが『ウェブ時代をゆく』の感想は、さっぱり、書けなかった。どこから手をつけたらいいのかわからないくらい巨大なものがやってきたという感じ。小飼弾さんの書評がいちばんしっくり来たけれど、それ以外は全然だめ。日本時間夜9時すぎになると書評をつぎつぎとブックマークしていく梅田さんを(遠くで)見ていて、ありがたいけれど読者のわたしは読めないですよ、これ。としみじみ残念な気持ちでいた。よくわからないけれど、どの書評を見ても身体のあちこちが痒くなる。だめだこりゃ。
うん、どうなんだろ、この問題。ウェブ上の感想を全部読むという梅田さんの姿勢は正しい。そして自分の感想も読んでもらえそうだという気持ちはわたしにとって大事なことだ。だけれどほかの人が書いた感想をあまり読めない。これは単純にわたしの問題なのだろうか。
「本当に休めるかどうかわかりません」
この言葉、とても重い意味があると受け止めました。わたしは待ちますよ。ウェブ上からしばらく梅田さんが姿を現さなくても。そのあいだ『ウェブ時代をゆく』をくりかえし読みますから。それにあと3冊というのも出るらしいから。サバティカルは、必要だと思います。大学教授の仕事を断ってきた(と思われる)梅田さんだから、教授の素質があると思います。(無防備に言いますが)梅田教授のサバティカルに賛成、一票。