合同会社設立138日目、朝

港区は晴れ。少しずつ朝の寒さがやわらいでいるような気がする。
目覚めてから熱いコーヒーを飲みながら、ぼんやりとはてなダイアリー界隈を散歩していた。とくに何かが気に留まったわけではない。祭りのあとといった感じがして、あちこちでそれについて「今日の祭りはああだったね、こうだったね」などと話し合っている人がいる。ざわめきは収まったように見えるが、ときどき歓声があがる。でもそれは全体的な波にはならない。
なんだか海岸での花火大会のあとのような気がした。それぞれが自分の生活へ戻っていく。明日仕事の人もいるし、明日も休みの人もいる。ひとりで帰って行く人、連れだって帰って行く人。歩いて帰る人、自転車で帰る人。いろいろあるが、花火のあとの焦げ臭い煙がときどき流れてきて、だんだんとその痕跡は消えて行く。海はいつものように波が引いては押し寄せる。押し寄せては引いていく。
多くの人の戻って行く生活は変わらない。でも何か大事なことが決定的に後戻りできないかたちで変わったんだと思う人もいる。そこですぐに明日の予定を決めてしまう人もいる。しびれを切らして誰かに電話する人もいる。ひとりで悩みつつも態度を決めかねている人もいる。何かの大事な芽が出てくるときというのは、そういうものかもしれない。いますぐ自分の生活を変えなくても、ほとんどの人は困らない。だが世の中は少数の人の強い思いによってひっくり返ることもある。
たぶん、正しいときに正しい場所にいる、ということなのだろう。