合同会社設立226日目、朝

港区は曇天。深夜に雨が降った。目覚めたとき外が暗かったので、早く目覚めたと思ったら逆だった。
火曜日。
朝思ったことを書くというのは、境界線を引く作業だということに気づいた。

  • 今日は何日目だ、何曜日だ、という境界線
  • 屋外ではなにが起こっているのか、室内ではなにが起こっているのかの境界線
  • 夢の世界と目覚めた世界のあいだの境界線

これは自宅兼事務所で仕事をする場合、あいまいになりやすい。そこにいて仕事をつづけるには問題というほどのことは起こらない。だが外に出かけるときに問題が起こる。とくに東京都心は境界線をはっきりさせて動いているので、気をつけないと人にぶつかる。無用な衝突を避けるために、毎日決まった作業をくりかえすことは効果がある。
だがこれは思ったほどかんたんなことではなかった。
職場に行く、学校に行く、人に会う、という明快な行動によって、多くの人は日常を切り拓き、生き残っている。これはごく控えめに言って、よくできたしくみだ。「ああ、9時までに着かなくちゃ、でも駅で新聞買っていきたいな、できればコーヒー飲んで頭をすっきりさせたいな、ところでいま何分だっけ、ああ32分か、座ってコーヒー飲んで新聞読むのは無理でも、持ち帰りで買っていくくらいはできそうだ」などと、あれこれ考える。そうしているうちに、今日の仕事、電話する相手、会議の時刻と部屋など思い出してくる。
それは公平に考えて、「日常が平和に動くための土台」になっている。これを過小評価するのはやめておこう。
そのかわりの「日常が平和に動くための土台」を自分でつくることを考える。たぶん、ウェブで人とかかわりながら、それはすこしずつ構築することが可能なものだ。

  • 決まった時間に決まったことをしている人(ロールモデル)を見つける
  • 真似をするか、あえて逆張りをする
  • 自分の存在を知らせる
  • ロールモデルの反応にこちらも反応する

こういった手順を踏むことで、短期的な構築はできるだろう。だが問題は長期的な構築だ。つまりは、ロールモデルがいつまでもそこにいるとはかぎらない。どうするか。
師弟関係の構築。
かな、と思ってみる。折に触れて連絡をとりあえる師、長い目で見たときの助言をくれる師。そうかんたんに異界へ去ってしまわない師。
わたしを含めた世代には、こういった役回りを引き受けてくれる、師がいてくれることがおおきな勇気になる。気がついてみれば、わたしは必死に探していたのだなと思う。
こちらから一方的に思い当たる人を挙げてみる。
梅田望夫さん。
茂木健一郎さん。
finalventさん。