合同会社設立232日目、朝

港区はうす曇り。蒸し暑い、と感じたのはひさしぶりだ。風がない。
月曜日。
昨日は一日翻訳することができました。好きな記事を翻訳させてもらって、本人は満足しています。あれこれツッコミはあるかもしれないと思います。そのあたり、共同作業して改善する、うまい方法が見つかればいいなと考えています。これは最初からはっきり問題意識がありました。ただ、わたしが共同作業の場をつくって主宰したとして、そこがほんとうに民主的な場になるのかという問いかけが答えのないままになっていました。つまり、「誰でも書ける翻訳」と名乗ったところが、「誰かしか書いていない翻訳」になってしまう危険があったということです。看板に偽り無し、とは言い切れない不安がある。たとえばウィキ(Wiki)を使えばそう名乗ることはできる。だがこれをほんとうに平等な場所にするには、翻訳が好きなだけでは乗り越えられない壁がある。というのがわたしの考えでした。そこに求められるフォース(前に進むちから)は、むしろ「運営のしかけ」ではないかなと思った。
その点わたしがなによりもすごいなあと思うのは、ウィキペディアです。これが成功したのは教祖がいなかったからかなと思っています。ジミー・ウェールズというひとは、そこらへん非常によく感じていて、自分が教祖にならないためにあらゆる危険をみずから買って出ているという気がします。彼の写真を見るたびに、そのことを感じます。わたしが見たかぎり、彼はいたずらっこ、あるいはせいぜいガキ大将にとどまっていて、それを見かねた周りの友達が、必死であくせく駆けずりまわっている。それがウィキペディアを運営するウィキメディア財団の成功のひみつかな、と思いました。
へんな話ですね。
わたしは昨日翻訳ばかりやっていたので、肝心なところが抜け落ちていたかもしれません。日曜日だということも、ほとんど忘れていたかもしれません。ひょっとしたらごはんを食べることも、忘れていたかもしれません。でもじっさいのところ、朝昼晩ごはんを食べて、まずまずの日曜日を過ごすことができました。これはどうしてかな、と考えてみると、見えないところで誰かが助けてくれているということに気づきます。
感謝です。