合同会社設立239日目、朝

港区は晴れ。朝から気温が上がっている。
月曜日。
月末ということなのか、昨日は出かけた先に人が多かった。それもいつもと違った感じの人たちが多かった。いろいろな場所に出かけて、それなりにいろいろな人と関わってきたつもりだけれど、東京にいるとまだまだある。秋葉原などはこれからも人の流れが変わって行くのかもしれない。夜になるとほとんど人のいなくなる電気街という印象はどこかへ消えてしまったようだ。つい数年前まではそうだったと思ったけれど、変化は早い。電車ののりつぎなどで繁華街も歩くのだが、人の流入というか、意外なことがある。べつだん危険とか怖いというわけではなくて、それぞれ自分の理由があってそこに居合わせただけなので通り過ぎるだけだ。それでも自分の生きている近所であれこれ変わっていくのは不思議というか、自分が年を取ったということなのかなとも思う。考えてみれば大学に入ったのは10年前だった。あのころ小学生だった人が成人しているんだな。
自分は東京四代目というか、そうとも言えない部分のある四代目だけれど、自分が老人になったとき、東京はどうなっているのかなとか思う。そこまで生き残れるのかわからない。いまはとにかく生き残るのに精一杯で、それでも一応ここにいる意味はあると思って自分はここにいるのがいちばんいいと思って日々暮らしている。でもそのいちばんいいということの土台は、かんたんに崩れてしまうものかもしれない。
それでも自分の居場所くらいは守りたいと思うのは、たんに経験が浅いからなのかもしれない。不可能なものに抵抗するというか、消え行くものをまもりたいという気持はたぶん、わたしの生きる根源になっている。家がなくなってしまうというのはやはりつらい。なんとかして守りたい。だが守るだけの資格がある自分なのかはわからない。考えてみれば自分と妻が一緒に生き残るということがほとんど唯一、自分がこれをやらなければならないと言い張れる理由なのかもしれない。それ以外のことは、なにを言っても言う前からその有効期限のきれた薬のようなものだと思う。