合同会社設立268日目、朝

港区は晴れ。ひさしぶりに洗濯日和な朝。
火曜日。
あと1週間もすれば関東では海開きになる。夏らしい空を眺めていて、いまごろ海の家の組み立ても進んでいるだろうなと思う。あれはどこからやってくるのかわからないけれど、いつのまにできあがっている。ここ東京ではそういう風景も見られないけれど、夏らしいものはほかのなにかに現れているのだろうと思う。わたしが夏らしいと感じるものを挙げてみると、ざるそば、冷やっこ、あんみつ、水ようかん。食べ物ばかりだ。ここ麻布ではあまりそういった季節の風景は目立たないけれど、同じ東京でも下町に行けばいろいろ夏らしいものが見られる。こういうのが生きているうちはまだ東京も大丈夫だろうと思う。これだって、わずかながら経済活動をさかんにしている。人が動けば、腹が減る。汗をかけば、のどが渇く。日差しが暑ければ、涼みに入りたくなる。人間の当たり前な欲求を満たすようなものは、これからもそうかんたんにはなくならないのだろう。そう考えるだけで、なんとなく心地がよく、生きているってのはそう悪くないなと思う。なにをするにも、その土台さえしっかりしていれば、多少くじけることはあっても、なんだかんだ言って、生きていけるような気がする。だけれどそれがなにかの力で無理に抑えられてしまうと危ない。「この場所ではこういうことはやめましょうね」といった決まりごとを細かく決めていくのが、そのひとつだ。できることなら、そういう場所に係わり合いになるのは御免こうむりたい。いまのところ、御免こうむることはできている。この先はわからないけれど、そうできていることはありがたいことだ。