合同会社設立271日目、朝

港区は曇天。風はとまっているようだ。湿気がこもっている。
金曜日。
グーグル・ニューズが少しずつ進化している。どうやらグーグル・ニューズはブログという形式に市民権を与えるつもりらしい。これはとくに不思議ではなく、グーグルのミッションを見直せば自然なことのように見える。ウェブ上の民主主義はワークする。問題は、数あるニューズ記事のなかでブログと区切る規準がむつかしいところだが、区切りがはっきり定まってくれば、グーグルの決めたとおりに動き出すかもしれない。ブログの標準をグーグル市役所が決めますよと。だがブログ産業とみられるスタートアップはそれなりの数がある。テクノラティシックスアパート、ゼマンタなど。そこと兼ね合いもあるだろう。グーグルがこの手の企業をすべて買い取るのなら、問題は見た目だけは解決する。だがこのあたり、かなりやっかいな問題が潜んでいる。ブログとは無条件に読み手に明け渡すオープンハウスみたいなもので、コメント自由、引用自由といったところがいちばんの意味だと思われる。だが運営を見てみれば企業の場合もあり、個人の場合もありといった、まるで瀬戸内海の群島みたいでどこから手をつければいいのか戸惑う。これは誰のもの? という。でもそこにグーグルはしっかり手を打っているようだ。とにかくグーグルのすぐれたところは、手のつけられないところは自分たちはやらない、だが手のつけられるところはどんなに小さなことでも見過ごさない。これは毎度ながらため息が出るほど仕事がうまい。グーグル・ニューズが生まれたときに感動したのを思い出す。ああ、4年でここまで来たんだなと。