失業はどのくらいひどいのか?

(This is a translated version of "Don Dodge on The Next Big Thing" blog post. Thanks to Don Dodge.)
レイオフや失業の記事がひっきりなしに新聞に載っている。自分自身に降り掛かるのでなければ、知らない振りをするのはかんたんだ。ロナルド・レーガンがこんな風によく言っていた。「景気後退とはあなたの隣人が職を失うことだ。不景気とはあなたが職を失うことだ」今週、マイクロソフトは3,000人をレイオフしたが、そのなかにわたしの友人や知人が何人も含まれている。わたしはそのなかに含まれていないと思うが、それでもわたしの知っている人たちがとくに責められることをしたわけでもなく職を失うことになったのは、かなり堪えることだ。
今日合衆国の労働省は4月の失業数を発表する。アナリストによれば失業数は多いが、直前数か月とくらべれば続けて減少する見込みだという。合衆国の経済は過去6か月のあいだ毎月60万以上の職を減らしてきた。失業率は3月の8.5%から伸びて9.0%近くなると予測されている。そうなれば、26年ぶりの高い失業率となる。こいつはまったく、ひどいことになった。
どのくらいひどいのか? ここ2か月の失業率は、大恐慌よりもひどいことになりそうだ。「マーケットウォッチ」によると、「今回の景気後退は2007年12月に始まったが、大恐慌以来最悪の失業数に数え入れられる。3月、従業員数はピーク時より3.7%減少し、これは1957年から58年の景気後退以来最悪の失業となった。今回さらに数百万の失業数が出れば、1957年から58年の4.4%という戦後最悪の数字を、塗り替えることになりかねない」
タフな時期はつづかない。タフな人は生き残る。

30年代の、大恐慌の時代に戻ったような気分の人も多いだろう。次から次へと会社が倒産を申請している。失業数はぐんぐん伸びる。政治家は自分の選挙区の惨状を訴えるが、これも自分の利益のためだ。対立する党の失政、怠慢、責任を追及するのに絶好の機会となっているのだ。民主党共和党の政権時の行政の責任を追及する機会ととらえる。そうなれば共和党は、共和党政権の前政権であった「元をたどれば民主党政権が原因」とやり返すことだろう。

聞き覚えがあるって? これはロバート・シュラー博士の著書『タフな時代はつづかない。タフな人は生き残る』からの引用で、この本が書かれたのは25年前だ。この本はタフな時代をどう生きるか、深く考えさせるような指南書である。
いまわたしたちはタフな時代を生きようとしている。「タフな時代はつづかない。タフな人は生き残る」という表現は、前にもあったタフな時代の記憶、その時代をどうやり過ごしたかを思い出させる。1980年から、少なくとも4回は大きな景気後退があった・・・そして景気回復があった。今回もやはり、回復するだろう。
イノヴェーションこそ、わたしたちが抜け出すための道だ -- 混沌から機会が生まれる。景気後退は会社に節約することを考えさせる。好況時には手を組もうと思わなかったような、小規模の業者を相手として見直すのだ。競合は事業から脱落していく。この混沌と不安のなかで優位に立てる位置にいること。スタートアップはイノヴェーションのリーダーだ。イノヴェーションは経済の復活に火をつけるだろう。
経済の崩壊はどれも、景気回復を種として、いつか花を咲かせるものだ。まわりを見回せば、復活の種を見つけることはできる。ほんのちっぽけな緑の芽だ。
職を失った人には同情を示すこと、新しい職を生み出そうとしているスタートアップに親しみを見せることだ。