ありがとうマイクロソフト、こんにちはグーグル

(This is a translated version of "Don Dodge on The Next Big Thing" blog post. Thanks to Don Dodge.)
マイクロソフトにいるすべての大事な人たちに、ありがとう。ここまで一緒の道のり、感慨深かったよ。4年と、11か月と、20日。わたしはそのすべての日を楽しく過ごした。まあ、最後の数日については楽しくなかったがね。わたしはマイクロソフトを少しでもスタートアップの人たちにとって近しく、親しみやすく、一緒に仕事をしやすい会社にしようと役目をささやかながら担ってきたと思う。マイクロソフトは、わたしがやってきた5年前とくらべて違った会社、よりすぐれた会社となった。わたしが来てから5年のあいだに、それまでにいた従業員数を足したよりも多くの人が新しく入ってきた。だが、キャッシュを370億ドル持ち、巨大な利益を出しているときに5,000人もレイオフするというのはクールじゃない。でもまあ、わたしをネクスト・ビッグ・シングに向けて押し出してくれてよかったよ。
テッククランチのマイク・アーリントンが日曜日の深夜に最初にスッパ抜いた。「テックミーム」にもいくつか記事が出ている。アーリントンは先週もわたしの退職インタヴューを行なったところで、彼はわたしがどこに行きそうなのかわかっていたらしい。
ありがとうマイクロソフト、わたしはグーグルに行くよ! グーグルのヴィック・ガンドトラが最初に役職の話をもってコントラクトしてくれた。レイオフの速報からたったの90分だった。ここまで素早い決断ができるというのは新鮮だった。これはマイクロソフトのスロウで、秘密主義で、官僚的なところと対照的である。このスピードと決断は、すぐれた人を雇い、すぐれたプロダクトをつくり、カスタマーに奉仕するときのアプローチにも現れている。わたしはこれまでもグーグルのことを尊敬してきた。そのチームにこんどから自分が加わることに大きく期待している。わたしのグーグルにおける役目は、グーグルのテクノロジとプラットフォームを生かして、ディヴェロッパ(やスタートアップ)がすぐれたプロダクトやサーヴィスを構築できるよう支援を行なうことだ。グーグルは世界規模のプロダクトを、あらゆるサイズの会社に向けて開発している。だがとくにエンタープライズ市場には強い。わたしはそのチームの一員となり、それを実現してゆく。
先週、わたしは自分の新しい旅路を出発した。マイクロソフトと別れての旅路である。というわけで、マイクロソフトのテクノロジと別れて先へ進もう、新しいことを試してみようじゃないか。旧い習慣はなかなか死なない。だがこれは実際打ち破ろうとすればかんたんなことだった。
マイクロソフトからグーグルのテクノロジへ乗り換えるうえでの経験について、正直にさらけ出して書いてしまおうと思う。行く先には困難もあるだろうし、馴れを要する癖もあるだろうし、改良すべき余地もあると思う。グーグルのプロダクトを開発するアプローチには、よそでは見られない優位がすでにあるし、それは時間が経つにつれ広がるだろうと思っている。カギとなるのは、適材適所、仕事に合ったツールを選ぶことだ。すべての用途におけるすべての問題を解決する単一のプロダクトなどはない。
ありがとうマイクロソフト・アウトルック、だがわたしはGメールに行くよ。わたしは先週Gメールにスウィッチしたが、こいつはおそろしくいい! アウトルックは長年の馴染みの相棒だったが、ちょっと新鮮味がなくなってきていた。Gメールは新しいし、速いし、ウェブベースだし、わたしが必要とする機能をすべて備えている。とくに気に入ったのは、スレッド型で表示されるのが、いろいろ関連付けておくのにやりやすいことだ。それからもちろん、検索機能は世界規模だ。もうひとつ憎いのが...スパムがないこと。マイクロソフトのときは、受信ボックスに会社からのスパムがどれだけ侵入していたか、気づかなかったのだ。会社の会議、イヴェント、プロモーションといった絶え間ないイーメール。そしてわたしには関係のないイーメールのスレッドからのCC(カーボン・コピー)。Gメールはそこからの解放だった。
ありがとうマイクロソフト・オフィス2007、だがわたしはグーグル・ドクスに行くよ。やあ、いまは2009年11月だったよな? なぜワード2007なんだ? グーグル・ドクスや、ウェブベースのプロダクトについてすばらしいことは、何の邪魔も入らないのに、つねにアップデートされていくということだ。新しい機能やバグフィックスは自動的にバックグラウンドで行なわれるから、つねに最新のテクノロジを使える...2007ヴァージョンじゃなくてね。もうひとつグーグル・ドクスがすぐれているのは、オンラインの共同作業がかんたんにできること、そのファイルの最新ヴァージョンにつねに手が届くことだ。イーメールにドクス、スプレッドシーツ、プレゼンテーションズの改訂版を添付する必要がなくなったのだ...そうなると最新版はどれかとイーメールを探し回る必要もない。グーグル・ドクスではいろいろ実験を進めているところで、マイクロソフト・オフィスで使っていたことは全部できることがわかった。毎日使う必要のあることで、ただのひとつでも足りないというのは、考えられない。先端のことを言えばきりがないが...だがいまのところ、困っていることはない。
ありがとうマイクロソフト・ウィンドウズ・モバイル6.5、だがわたしはグーグル・アンドロイドに行くよ。オーケー、わたしはもうマイクロソフトの人間ではないから、アイフォンに焦がれているのを認めよう。わたしのウィンドウズ・モバイル「スマートフォン」はその名にふさわしくない。だが、問題は家族全員がヴェライゾンのファミリー・プランに入っていることだ。それに、AT&Tはわたしの住むエリアでは通信圏が十分でない。親切な友達であるリッチ・マイナーが先週、グーグル・アンドロイドのケータイをわたしに見せてくれた。それは美しく、すぐれたアップスがたくさん入っていた...それにヴェライゾンのネットワークで動作する。おそろしくいい! すぐにでも手に入れなきゃ。
ありがとうマイクロソフト・インターネット・エクスプローラ、だがわたしはグーグル・クロムに行くよ。クロムは起動が速いし、ページ読み込みも速いし、使いやすい。ウェブ・ブラウザは、たいていの人が作業時間の大半を費やすところである。それに、新しいアプリケーションの多くはウェブベースだ。グーグル・クロムはオペレーティング・システムをあまり気にならなくさせてしまう。じっさい、わたしはそれがあることを忘れそうになる...「死のブルースクリーン」が出てこないかぎりは。アプリケーションがブラウザ内で動作していると、クライアントOSはだんだんと重要でなくなっていく。
マイクロソフトからグーグルへと乗り換えることは、このブログでの興味深い話になっていくだろう。新しいプロダクト、テクノロジにスウィッチすることは楽しいことだ。あなたがたも自分の経験を皆と共有してくれたらと願っている。わたしはグーグルのチームの一員となることを誇りに思う。新しいチャプターはもう始まっている。