モバイル・オーディオ

(This is a translated version of "A VC" blog post. Thanks to Fred Wilson.)
ラジオおよび街頭(ビルボード)広告が国内で年間300億ドルから500億ドルの市場となったことには理由がある。人々が移動しているとき、たとえば自動車を運転しているときなどだが、その人たちは読んでもいないし、ヴィデオを見てもいないし、イーメールを開いてもいない。少なくとも、自動車を運転しているとき、この手のことはするべきでないはずだ。
ラジオとビルボードは今後もしばらくは魅力的な広告方法でありつづけるだろうが、モバイル・コンシューマにリーチする新しい方法がひとつある。それは、携帯電話だ。
といっても、電話をかけるとかテキスト・メッセージを送信するということではない。わたしが言っているのは、たとえばアンドロイド携帯をあなたの自動車のオーディオ・ジャックに差し込んだり、アイフォーンのヘッドフォンをつけながらジムのトレッドミルで走っているときの話である。
これらの場面で、オーディオを聞いている人は多いし、ストリーミングのオーディオを聞いている人も増えているだろう。このオーディオのストリームには適切にやればコマーシャル・メッセージングを載せることも可能だ。そしてケータイは、自動車のラジオやビルボードと違って、あなたのことをたくさん知っている。あなたがどこにいて、どんなメッセージに関心があるか。
これがわたしたちのポートフォリオ会社「ターゲットスポット」の求める事業機会である。この会社は創業のころ、地上波ラジオ会社にフォーカスして、これらの会社がインターネット・ストリームを収益化する事業に特化した。同社はいまではこの市場ではリーダーとなっている。そこで同社はヤフー・ミュージック、マイスペース・ミュージック、AOLラジオといった「ピュア・プレイ・インターネット・ラジオ」プロヴァイダーを自社ネットワークに加え、リードをさらに確固なものとした。
そして今日、ターゲットスポットは初めてのモバイル・オーディオ広告サーヴィスを、「スラッカー」との提携により実現させた。もしあなたが、自動車やジムや自宅でケータイをつかってストリーミング・オーディオを聞いている人々にリーチしたいのなら、ターゲットスポットを利用すればそれができる。
スラッカーは携帯電話にフォーカスしたストリーミング・オーディオ会社のひとつである。これ以外には「パンドラ」や「ラスト・エフエム」がある。今後時間が経つにつれ、多数のプロヴァイダーが登場するものと期待している。
また、オーディオ・フォーマットはモバイル広告のもっとも強力な形態のひとつであることを多くの人が気づくようになるとわたしは期待している。20世紀のオフラインの世界においてもそうであったように。