アイパッドのコンテント・アップスよりもサファリのほうがいい

(This is a translated version of "A VC" blog post. Thanks to Fred Wilson.)
わたしはアイパッドで、話題の「ワイアード」アップなど、いくつかのコンテント・アップスを試してみた。だがアイパッドのアップスをつかってコンテントを読むよりも、サファリ・ブラウザのほうをわたしは支持する。
わたしがこのように感じる理由はいくつかある。整理してみよう。
1) 大半のアップスはページを単体物として取り扱っている。テキストのカット・アンド・ペーストができないし、コンテントに集中できない。雑誌や新聞を読んでいるかのようだ。雑誌や新聞を実物で読めるのなら、わたしはそちらを選ぶ。
2) バイジャンが今朝このように指摘していたが、モバイル・アップスにはほかのコンテント・アップスへのリンクがない。
3) ブラウザなら、複数のページを開いたままにしておける。ラップトップではそうしているし、これがいつもの習慣だ。現状ではマルチ・タスクに対応していない。もっともアップルはそのうち変更してくれるだろうけれど。
4) いろいろなユーザ・インタフェースがあって、いちいち覚える必要があるのが好きではない。わたしはウェブ・ブラウザのインタフェースに馴れている。もし雑誌アップのユーザ・インタフェースはこれ、新聞アップのユーザ・インタフェースはこれ、といったスタンダードがあるなら、ちがった風に感じるのだが。だがいまのところ、見たいコンテントごとにいちいち新しいユーザ・インタフェースを覚えようという気にはなれない。
5) ウェブは無料だが、アップスはたいていが有料だ。これはわたしにとっては、お金がいくらという問題ではない。問題はトランザクションの負荷と、認証のほうだ。無料でも読めるものにどうして払おうと思うだろうか?
6) 大半のコンテント・アップスは、ソーシャル・メディアへの連携がない。わたしはたいていのニューズをソーシャル・メディア経由で入手している。ツイッターでもフェースブックでもディグでもクリックひとつでウェブに行ける。だがコンテント・アップスはそうじゃない。それに大半のアップスはソーシャル・メディアでコンテントを共有する機能がない。
7) グーグルで検索したいことでも、コンテント・アップスではそれができない。
8) コンテント・アップスはアグリゲータ反対派だ。わたしはこれまで、テックミームハッカー・ニューズなどの秀逸なアグリゲータをおおいに利用して読むべきものを見つけていた。コンテント・アップスでは個別のページに対するアグリゲーションを拒否している。
なぜコンテント企業がアイパッド・アップスに強い関心をみせているのか、それはわかる。彼らにしてみれば馴染みやすいモデルだからだ。しかし、たいていのコンテント・アップスは現状の設定ではデジタル媒体であることの強みを生かしていない。だからわたしにとってはほぼ利用価値がない。