クアルコムがウィロシティを買収、WiFiの次世代技術WiGigを推進へ

クアルコムは水曜日、ウィロシティを買収したと発表、同社はイスラエルのスタートアップで、次世代WiFi規格のWiGigや802.11ad向けチップを開発している。買収の条件は公開されていない。
WiGigは60GHzでのギガビット通信速度を実現することをねらいとしている。この周波数での運用は、速度を高めることはできるが、電波の到達範囲は短く、壁を通過することができない。クアルコムのアセロス・ユニットは2008年よりウィロシティに出資しているうえ、両社は2010年よりプロダクトの共同開発を行ってきた。 クアルコムのアセロス・ユニットのプレジデントであるアミル・フェインタックは、クアルコムのような大企業であってもすべてに投資することはかなわず、また社内にも60GHzテクノロジの商用化成功に懐疑的な声があると言う。
ムア・インサイツのアナリストであるパトリック・ムアヘッドはこの取引はクアルコムにとって賢明だとし、ウィロシティは6か月にわたって出荷を続けてきたこと、インテルブロードコムは目下「競争に必死になっている」 ことを理由に挙げた。
この取引に併せて、クアルコムはウィロシティのテクノロジをクアルコム・スナップドラゴン810プロセッサ向けに三重バンド・パッケージ搭載するために準備中だと発表した。これは来年にも携帯電話やタブレットに採用されるという。
これまで60GHz周波数は主に、コンピュータのドッキング・ステーションに採用されてきた。「コンピューティングはたしかに重要ですが、モバイルほどには大きくはありません」とフェインタックはインタヴューで語った。 (続きを読む)