ラックスペースが売却を中止、新しいCEOを任命

ラックスペースは、クラウド・コンピューティング企業であり、5月から事業売却を模索してきたが、このたびそのプロセスを終了し、会社の単独運営を公表した。
投資家はこの知らせを好感しなかったようで、時間外取引で同社の株価は16パーセント以上下落した。
同社はあわせてCEOグレアム・ウエストンの後任を任命したことを公表した。彼は同社の筆頭株主で、2月にレナム・ネピアが予期せず退任したことで同職に就いた。
新しいCEOはテイラー・ローズが就く。彼は同社プレジデントで、2007年同社に加入、グローバル運営を担当してきた。今回の異動により、同社は数々の企業が買い手と憶測されてきたプロセスを打ち切るものとなる。IBM、シスコ・システムズ、ヒューレット・パッカード、センチュリーリンクがその時々に交渉中だと言われてきた。センチュリーリンクを除く各社は公式の声明の発表か、単に憶測に取り合わないかのいずれかで買収を否定した。センチュリーリンクはその後もラックスペースを70億ドルで買収するという憶測が根強くあった。
先月にもここでお伝えした通り、ラックスペースが採るべき道は、希望の条件での買い手がつかないとあっては、何もしない、つまりは現状維持となる。
買い手が見つからないということで、ラックスペースは自前で事業提携の道筋をつけることもありうる。同社は電話会見において、自社株買いよりは他社を買収することを模索すると述べた。だが、その相手は小規模な企業にかぎられる。ラックスペースがバランスシートに載せている現金は3億4千万ドルしかなく、長期負債は1500万ドルである。だが当面は、敵対的買収に乗り出す企業が来ないかぎり、ラックスペースを買うのは誰かと憶測するのはこれでおしまいだろう。(続きを読む)
(From the Re/code blog post. Thanks to Arik Hesseldahl. )