アップルがデジタル雑誌プラットフォームのプレスを買収

アップルに買収された最新の企業は、デジタル出版社の「プレス」である。同社はiOS向けにデジタル雑誌を新規作成できるプラットフォームを提供している。プレスのプラットフォームをつかうと、これまで編集の経験がないか、あまりない人でも雑誌の制作ができ、シンプルなドロップアンドドロップでつかえるのが特徴だ。また、このプラットフォームでは複数の人が単一の刊行物で共同作業できる。
だがこのスタートアップは7月でサーヴィスを打ち切り、マックルーモア誌によるとチームの大半が夏休みの間にオランダからサン・フランシスコへと配置換えしたようである。
今回の買収は、アイカルチャーにより最初に報道されたが、アップルによるデジタル雑誌プラットフォーム「ニューズスタンド」の先行きを左右するものと見られる。
アップルはヴェンチャービートの取材に対し、次のような声明を返答した。「アップルはその時節に応じ小規模テクノロジ企業買収を実施しており、その個別の目的や計画については詳細を控えております」(注: これは同社が毎度発行している買収を公式に認める声明である」
アップルはこの件について計画を明かそうとしていないものの、今後のデジタル出版をめぐる戦略にプレスのテクノロジが生かされると見込まれる。
アップルによる最初のニューズスタンドの取り組みは、iOS向けデジタル雑誌プラットフォームを目指したものの、利用者に馴染みがあるとは言い難い。コンシューマの間には、アップルが端末からニューズスタンドのフォルダ削除を許可せず、このプラットフォーム内での購入以外認めないことに不快をもらす声が強い。といって、アップルがこのテクノロジ戦略を焼き直して再度展開する見込みがないわけでもない。たとえば、デジタル雑誌を新規作成して発行できる仕組みが考えられる。
2つめのシナリオは、アップルのデジタル・テキストブック戦略にプレスのテクノロジが生かされるというものだ。アップルは「アイブック」により、教師や教授がテキストブックや講義概要を作成できるツールを提供しており、プレスのテクノロジが生かされる可能性は広い。(続きを読む)
(From the VentureBeat blog post. Thanks to Tom Cheredar.)