EMCの決断を変える者はいない、但しCEOを除く

ストレージおよびITの巨人であるEMCは、ここしばらく大型合併の可能性が取り沙汰され、その相手方にはヒューレット・パッカード、オラクル、デル、シスコ・システムズが挙がっていた。だがこれらの候補が踏み出すことはなさそうである。
HPが関心を持っているのはどちらかといえばVMウェアで、クラウド・ソフトウェア企業である同社にはEMCが大株主として参加しているが、両社は買収時の上積み金の交渉で合意に至らなかった。オラクルはいずれにも関心がない、と事情をよく知る複数の人物がリコード誌に明かした。
シスコ・システムズのCEOジョン・チェンバーズは、EMC身売りをめぐる憶測は、同社を買収交渉へと引きずり込むための罠にすぎないと述べた。本日のウォール・ストリート・ジャーナル主催イヴェントで、チェンバーズは「ジョーとわたしの間で何か話があるなら、それは1年か2年前にもまとまっていた話です」と述べたことをロイターが報じた。EMCの株価は1パーセント弱下落した。
チェンバーズが言っているのはジョー・トゥッチで、彼は2001年よりEMCのCEOを務め、2015年早々にも引退を予定している。EMCはまだ後継者を選出していない(これについてはべつの記事でお伝えできる見通し)。
EMCはかねてよりアクティヴィスト投資家であるエリオット・マネジメントによる株主提案の標的となっており、同社は数か月前にEMCは事業分割により株主利益を向上させるべきだと提案している。併せて同社はVMウェアの分社化を求めている。だが、EMCはこれと異なる考え方だ。(続きを読む)
(From the Re/code blog post. Thanks to Arik Hesseldahl. )