フェースブックがストライプと連携して「購入」ボタンを試験運用

フェースブックがニューズフィード内「購入」ボタンを試験運用しはじめたのは7月のことだが、この際テクノロジを提供していたのが決済スタートアップのストライプだったことがリコード誌の取材で判明した。この「購入」ボタンはフェースブックのユーザが同社ソーシャル・ネットワーク上の広告や投稿に表示された商品を買えるもので、現在も試験運用中だが、ストライプのテクノロジが採用されていることを、事情をよく知る複数の人物が明かした。フェースブックのスポークスマンは木曜日、フェースブックが試験運用中の決済にはストライプのテクノロジが全処理を行っている事実を公式に認めた。
ストライプのスポークスマンは、コメント要請に回答しなかった。
更新: ストライプのスポークスマンは、フェースブックとの連携の事実を公式に認めた。
今回の連携が注目に値するのは、フェースブックの別の機能については決済テクノロジで他社と連携してきたためである。たとえばペイパルによるモバイル決済部門であるブレイントゥリーが挙げられる。フェースブックとストライプが共同作業するのはこれが初めてではない。昨年今回とは別件で、フェースブックはユーザがサードパーティのアプリで決済する際の情報入力自動化でストライプと連携していた(ブレイントゥリーも連携していた)。
ストライプにとっては、主要テクノロジ各社との連携を次々と打ち立ててきた同社にフェースブックが加わったかたちになる。サン・フランシスコを本拠とする150人編成のスタートアップである同社はアップル、ツイッターフェースブックのほか中国のデジタル決済アリペイまで、昨年連携を進めていた。ツイッターでは、フィード内ショッピングの決済をストライプが提供している。これが意味するのは、ユーザはツイッターのストリームから離れることなく購入までできるということだ。また、ストライプは「あなたへのオススメ」とする商品のアップル・ペイ経由購入手続きを連携して提供する。これはアップルが今月打ち出したモバイル決済システムで、アプリ内から、アップルにあらかじめ登録したカード情報により商品の購入がかんたんにできる。
フェースブックが今後べつのパートナー企業を採用することも考えられる。というのも、同社は先日ペイパルのプレジデントを務めたデーヴィッド・マーカスを起用している。ただ、彼が統括するのは決済ではなくメッセージングである。いまのところ、ストライプは単独でフェースブックの「購入」ボタンとの離陸を遂げた。これからはホリデー期間が近づくにつれ、試験運用はますます熱くなっていくことが見込まれる。(続きを読む)
(From the Re/code blog post. Thanks to Jason Del Rey and Kurt Wagner.)