HPのストレージ事業統括者で元3PAR社CEOデーヴィッド・スコットが引退へ

コンピューティングおよびITの巨人であるヒューレット・パッカードでは、上級幹部の人事が進行中のようだ。デーヴィッド・スコットはデータ・ストレージ事業統括者を務め、前職は2010年HPが買収したストレージ企業3PARのCEOだったが、来月早々に引退する見通しであることが、リコード誌の入手した社内文書で判明した。
後任はまだ決まっていない。HPのヴァイス・プレジデントであるビル・フィルビンが暫定的に同事業を統括する。
ストレージはHPにとって堅実な事業で、CEOメグ・ホイットマンはこれまで決算発表のコンファレンス・コールで3PARについて好意的に評してきた。HP社内でもその地位をしっかり固めている。それでもなお、HPの各事業がそうであるように、ストレージの売上高は減少している。2012年の38億ドルから、昨年は33億ドルへの減収だ。
HPがいまよりずっと買収に積極姿勢であった時期を知る方は覚えておられるだろうが、3PAR買収に先だってデルとのM&Aの競り合いが続いていた。
デルは2010年8月、3PARに11億5千万ドル(18ドルの株価)を提示した。この買収提案の前日、市場では9.65ドルの終値だった。
その翌週、HPは24ドルの株価で買収提案し、デルに対抗してきた。
その後18日間にわたり両社は3PARをめぐってはげしく競り合い、提示額を上げてきた。当時、評論家のなかには両社の気が狂ってしまったのではないかと疑問を呈した。
結局落ち着いたところがHPの提案した33ドルの株価だった。これは24億ドルでの買収となり、ブルームバーグ・ニューズでは買収提案前の株価から3.4倍にもなる上乗せ額はこの10年で5千万ドル以上で成約した買収案件で、もっとも高額であったと指摘した。続きを読む
(From the Re/code blog post. Thanks to Arik Hesseldahl.)