モジラは初めてスマートフォンを買う人たち向けにファイアフォックスOS携帯を開発

バルセロナ、スペイン)本日モジラはファイアフォックスOSの一層普及を賭け、通信各社との連携を発表した。これはスマートフォン革命の恩恵に与っていない人たちを視野に入れた動きである。
連携先各社が開発する携帯電話は、主に初めてスマートフォンを買う人たちを対象に、途上国市場での販売を目指す。単純さをまず表に押し出したこのスマートフォンは、アプリ操作、音楽再生、写真撮影、そしてウェブ・ブラウズといった最低限のスマートフォンと同等の機能をもつ。
ファイアフォックスOSとウェブの強みをてこに、われわれはこれからのエントリー水準の携帯電話プラットフォームを再創出していきます」とモジラのプレジデントを務めるリー・ゴングはプレスリリースで述べている。
今回の発表は翌日にバルセロナ・モバイル・ワールド・コングレスの開催を控えた夕方に行われた。今週同会議には3万人の動員数が見込まれ、モバイル・コンピューティングや通信各社の最新動向を目にしようと集結する。
モジラは大がかりなプレス向けイヴェントを今夜主催し、翌日からの開催で大きな話題の波を起こそうと躍起である。
モジラとの連携を発表した通信各社には、日本のKDDI、LG Uプラス、スペインのテレフォニカ、ヴェライゾン・ワイヤレスが挙げられる。
「ファイアフォックスOSを土台とし、パートナー各社は世界中のコンシューマからの需要に応じラクラク操作の携帯をお届けして参ります」とプレスリリースで述べられている。
ターゲットとして途上国市場を定めたのは合理的な判断で、事実今年のMWCのテーマは次なる10億人のスマートフォン・ユーザにいかに行き渡らせるかである。
ただし、このプロジェクトによるスマートフォンが実際に出荷されるのは2016年になりそうだ。一方では低コストのアンドロイド携帯が初めてのスマートフォン・ユーザをターゲットとしており、マイクロソフトノキアの買収を完了したことから、スマートフォン市場での巻き返しを図っている。
マイクロソフトモジラは、ブラックベリイと同じく、モバイルOSでは二強体制に割り込む第3極の需要を担うことが求められる。アンドロイドとiOSは合わせて97パーセントを占める寡占市場を形成している。
モジラの主張としては、アンドロイドもオープンなプラットフォームだが、グーグルの強い影響下にあるため、ファイアフォックスOSこそオープンなプラットフォームだという点だ。
両者のあいだにある差異はコンシューマにとってどれほどのものか、不明瞭だが、モジラはたしかに長らくオープンなウェブを提唱してきた。数年のなかで、ファイアフォックス・ブラウザがこのミッションを体現し、旋風を巻き起こしてきたが、最近ではグーグルのクロム・ブラウザに市場シェアを奪われる傾向にある。
そこでモジラは、ブラウザ以外の何かでオープンなウェブを主唱する道を探ることとなった。それがモバイルであり、また今日発表したべつのプレスリリースによると、ファイアフォックスOSが普及を進めるうえで打つべき手があるらしい。続きを読む
(From the VentureBeat blog post. Thanks to Chris O'Brien.)