ホームアウェイの予想外の将来: バイアウト

3年前、わたしはホームアウェイが最良の旅行株か否かを論じたことがある。そのときの考えにいまも変わりはない。少なくとも同社の財務的状況と全般的健全性については。ただ、2つ変わったことがある。それは、これから述べるわたしの予測に関連している。同社は買収されることになるだろう。
まず言っておくと、同社は先日決算発表を行ったばかりである。ホームアウェイの第4四半期の売上高は前年同期比21.5パーセント増の1億1千万ドルで、9千万ドルから急伸した。仮にドル高を差し引けば25パーセント増である。
ホームアウェイの控除税引き前利益は36パーセント増で、2100万ドルから2860万ドルへと伸びた。フリーキャッシュフローは、これはわたしがもっとも重視する指標だが、おおむね横ばいの2330万ドルだった。
ホームアウェイの非GAAP方式利益は100パーセント増で、昨年の690万ドル(1株あたり8セント)から1520万ドル(1株あたり16セント)へと伸びた。
2014年通期では、昨年の4億4700万ドルから3億4600万ドルへと29パーセント増となった。
控除税引き前利益は9670万ドルから1億1900万ドルへと23パーセント増加した。フリーキャッシュフローは、昨年の9300万ドルから1億1700万ドルへと26パーセント増加した。非GAAP方式利益は昨年の4980万ドル(1株あたり56セント)から6440万ドル(1株あたり67セント)へ20パーセント増加した。
ホームアウェイは休暇向け貸別荘として人気を博しており、リスティング広告収入は昨年比17パーセント増、第4四半期の有料会員からの平均売上高は477ドル、なお71.7パーセントの更新率だった。第4四半期訪問者数は1億7760万人で、前年比21.6パーセント増だった。ホームアウェイは8億1300万ドルのキャッシュを保有しており、長期債務はないが3億1600万ドルの優先株式発行権の債務がある。実質5億ドルのキャッシュ保有と算定すると1株あたり5ドルのキャッシュになり、26.38ドルが正味の株価となる。これは同社2015年の予想純利益の30倍である。
同社株価は現在やや割高となっている。だが成長株であることから、不合理なほどでもない。
そこで、わたしはホームアウェイ株式を買う理由がどんなものか、説明したい。同社が堅実なビジネスであることは言うまでもない。理由は、同社が買収の対象となるからである。それも、おそらくはエアbnbを買収すると想定される企業(または同一業種企業)がホームアウェイを買っていくとわたしは予想する。もっとも、これはエアbnbが上場した後のある時点となりそうだが、両社ともに呑み込まれることになるだろう。あるいは、呑み込まれる前に片方がもう片方を買収することもあり得る。実際には両社は競合相手とは言い切れない。ホームアウェイCEOは重なり合う領域はわずか2パーセント程度だと述べている。ホームアウェイは戸建ての貸し出しをしたい人向けで、エアbnbはアパートに住んでいる人向けで、誰でも使う。両社のビジネスは合併するとシナジー効果があるが、競合相手とはいえない。実際エアbnbが上場することで幾ら調達するかはまだわからない。だがそれをはるかに越える規模の企業は多数あり、カネも十分にあるだろう。まず、プライヴェート・エクィティによるバイアウトもあり得るので油断できない。だが可能性の高い上場企業でいえばプライスライン・グループかエクスペディアが挙げられる。続きを読む