ユーバが新設の役職チーフ・セキュリティ・オフィサーにフェースブックのジョー・サリヴァンを起用

ライド・シェアリング・サーヴィスのユーバは本日、フェースブックでセキュリティ統括者を務めたジョー・サリヴァンを同社に新設したチーフ・セキュリティ・オフィサーの役職に任命した。今回の起用の背景には、ユーバは先日一部のハッカーからシステム侵入の被害に遭い、登録ドライヴァーのうち現職および退職後の5万人分の氏名と免許証番号が盗まれたと発表した件があった。ユーバはこれまで、数度にわたって運営上重要な物理的安全、データの安全にかんして問題を抱えていた。
昨年には同社登録ドライヴァーが乗客をハンマーで殴打するという事件が発生した。同社はまた、合衆国連邦裁判所においてインド国内のドライヴァーからレイプの被害に遭ったという女性から訴訟を起されている。
同社CEOであるトラヴィス・カラニックは、今回の人事について同社ブログ記事で次のように述べている。「弊社は1週間に数千万という乗客の方々に対応しており、乗車の安全性やデータのセキュリティをこれまで以上に重視すべく社内の重点課題としてきました。従来の公共交通における安全性や、これまでのような顧客データのセキュリティ対応では不十分なのだという意識にもとづいて、弊社は物理的安全、データの安全を見直すこととなりました」
サリヴァンフェースブックのチーフ・セキュリティ・オフィサーとして5年間の実績があり、その前にも法務部で副ジェネラル・カウンシルを務めている。さらにペイパルおよびイーベイで7年間、連邦検事としてサイバー犯罪を専門に8年間の実績がある。フェースブックにおいては、ソーシャル・ネットワーキング大手である同社がオバマ大統領を招聘してスタンフォード大学で開催したサイバーセキュリティとコンシューマ保護サミットの壇上に立った。フェースブックを退社するのは4月末日となる見通し。
ラニックのブログ記事に併記された声明文によれば、サリヴァンはユーバへの加入について「設立後日が浅い、今後の成長が強く見込まれる企業において、社内文化の形成に貢献できるチャンスであり、乗車の安全およびデータ・セキュリティを推進するイニシアティヴを一層強化することでユーバの今後の成功を舞台裏で支えることに期待しております」と述べている。
また、フェースブックのスポークスパーソンは「ジョーの数多くの貢献によってフェースブックのコミュニティはより安全かつ堅牢なセキュリティに保護された場となりました」とリコード誌の取材に回答した声明文で述べた。「弊社は彼の今後の一層の活躍を祈念いたします」続きを読む
(From the Re/code blog post. Thanks to Arik Hesseldahl and Kurt Wagner.)