エッツィがIPOで公開価格16ドルの総額2億6700万ドルを調達

オンライン小売業のエッツィは新規株式公開(IPO)で2億6700万ドルを調達し、翌日にはナスダックに上場する。同社が今日発行した声明文によると、16ドルの公開価格で1666万株発行となる。
ブルームバーグのレズリー・ピッカー記者が関係者から聞いた話としてこの数字をツイート経由で公表していた。ピッカー記者の試算では同社の評価額は17億8千万ドルとなるという。16ドルの公開価格は、エッツィが3月31日に設定した14−16ドルという価格帯の上限にあたる。この数字は、同社が2億3300万ドルから2億6700万ドルのあいだで資金調達することを示唆している。
エッツィは3月4日に様式S−1を提出したことでIPOの申請手続きに入った。当時エッツィは1億ドルを資金調達する計画だと表明していた。
最近実施されたテクノロジ企業のIPOとしてはゴーダディ、ホートンワークス、レンディング・クラブ、ニュー・レリック、ワーキヴァなどが挙げられる。昨日、イーコマース企業ショッピファイは様式S−1を提出してこの申請手続きに入った。
エッツィは2005年に創業され、ニューヨークを本拠とする。様式S−1の記載によれば、昨年同社は1億870万ドルの売上高、4900万ドルの最終赤字となった。エッツィはコミュニティ・メンバーやサプライヤーのために5パーセント(あるいはそれ以上)の株式を確保している、とルネッサンス・キャピタルのキャスリーン・スミスは指摘する。IPO取引を専門とするファンド・マネージャである彼女はロイターのインタヴューに答えて述べた。
通常はこのような取り決めは行なわれない。しかし、エッツィはみんなが毎日利用するような企業ではなく、そこで販売される商品は大半が手作りである。
エッツィが公開企業としてどういった船出を遂げるのか、今後の展開が待たれる。ブルームバーグは本日の報道で、イーベイがエッツィを買収する可能性があると述べている。イーベイはやはりオンラインで物品の売買ができるマーケットプレースとして有名である。
同社首席経営執行役員チャド・デッカーソンは、エッツィはイーベイとまったく違う企業だと信じている。2014年にAP通信社とのインタヴューで語った話では、「エッツィで売られているモノを見てください、イーベイとは違います。イーベイではアイパッド、家電製品、その他なんでも見つかります。エッツィはモノをつくる人、手作業を好む人のマーケットプレースなのです」
そして今週、このマーケットプレースはいよいよ公開企業になる。エッツィがいつ黒字に転じるかは予測がむずかしい。同社はマーケティングへの投資を続ける意図をS−1でも表明しており「われわれのブランドをより広く知ってもらえるよう、そしてより多くの人にエコシステムに参加してもらえること」を目的とするという。続きを読む
(From the VentureBeat blog post. Thanks to Jordan Novet.)