クラウト創業者ジョー・フェルナンデスが退社

クラウト共同創業者兼CEOジョー・フェルナンデスはソーシャル・メディア・インフルエンス企業である同社の指揮を退くことになった。同社は現在、リチウム・テクノロジーズの子会社となっている。
フェルナンデスはスタートアップ設立準備のため退社する、とリチウムのスポークスパーソンは述べ、フェルナンデスは今週前半が勤務最終日となったことを明かした。
クラウトは今後もスタンドアローン・サーヴィスとして存続するが、同社のテクノロジはリチウムのソーシャルおよびカスタマー・サーヴィス向けソフトウェアに統合されている。クラウトの従業員はすでにリチウムのチームに散らばって合流し、それぞれ勤務している。
フェルナンデスはリチウムが同社を買収したと発表してからちょうど1年後の退社となった。この買収は株式交換取引のかたちで決裁され、買収時の時価では1億64百万ドルの評価額となった。また、クラウトは同社のアルゴリズムに対する一般の受け入れられ方、つまりソーシャル・メディアでどのくらい影響力があるかをランキングにしている、という印象が同社のほんの一部にすぎないことを強調してきた。
リチウムはもちろん同社を高く評価してきたが、その理由のひとつは同社のカスタマー・サーヴィス・ソフトウェアは商業ブランド各社のユーザで、影響力の高いのは誰かを特定することでひじょうに効力を発揮することだ。リチウムは商業ブランド各社に自社ウェブサイト上でのコミュニティを形成する支援を行なっており、また一部の商業ブランドではソーシャル・メディアから「スーパーファン」とよばれるカスタマー・サーヴィスへの要望にオンラインで応対する役割をリクルートするという取り組みをはじめた。
この仕組みのなかに脈々と流れるクラウトのアルゴリズムは、まず影響力の高いユーザを特定し、商業ブランド各社がこれらのユーザにギフトを贈呈することで広告効果を狙うというプログラムを生成することができる。そのため、リチウムの事業にはぴったりな相性である。
今回の人事によってフェルナンデスはリチウムの取締役会に加入し、クライナー・パーキンズ・コーフィールド・アンド・バイヤーズのパートナーから移籍したチーファ・チェンと入れ替わりで引き継ぐことになる。チェンは昨年3月クラウトが買収されたのがきっかけで取締役に就任していた。続きを読む
(From the Re/code blog post. Thanks to Kurt Wagner.)