キップがチャット・ルームズを開設しチーム内コミュニケー ションをもっと楽しく

モバイル・フレンドリーなワード・プロセッサを制作するス タートアップであるキップは、チーム・チャットを導入して その版図を広げようとしている。
本日、キップは「チャッ ト・ルームズ」を新設したと発表、ドキュメントとの統合機 能がその目玉で、ほかには同僚とちょっとした会話を交わす という楽しみを取り入れることも考えられている。 カスタム記号を作成するためのツール「エモジ」(Emoj i)、数回のキーストロークだけで画面操作ができるコマン ドなどがチャット・ルームズの主要機能として加えられた、 とキップ共同創業者兼首席経営執行役員であるブレット・テ イラーは本日ブログ記事で述べている。
「あなたのいるチーム内で、キップをコラボレーション・ハ ブとして使って、イーメールへの過度な依存を減らすことが できます」とテイラーは述べている。
今回のアップデートは、これまでチャット機能を装備してい たものの、複数のチャット・ルームを使い分けて大きな組織 内でも利用しやすくなったことを前面に押し出す意図が見受 けられる。これによってリアルタイムのメッセージング手段 として多くの企業で採用されることが期待され、これまでの ようなドキュメントや表計算の共同作業ツールという印象か ら脱却する狙いがある。
スラックは、現在評価額が28億ドルに達したスタートアッ プで、チーム内コミュニケーション・ツール事業としては筆 頭に挙げられる注目企業だが、今回の新しいキップはスラッ クを横目に見たアップデートであることは明らかだ。また、 これは偶然の産物ではない。 テイラーはヴェンチャービートの取材に対し、次のような イーメールで回答している。

弊社は今回の発表について、すでにプロダクトに装備されて いた機能の拡張ととらえていますが、他社を見るとスラック やアトラシアンが採用している手法は、弊社にとっても時流 に合ったチーム内コミュニケーションであるように感じまし た。すなわち、弊社が見出したトレンドとはチーム内共同作 業がイーメールという旧式なやり方から、キップが代表する ような新式のコミュニケーション手段へと移行している過程 でした。弊社をはじめとする同種企業が急成長を遂げている のは、そのトレンドの現れといえます。

キップは、今回の発表について、あまり自社製品の過大宣伝 を行なわないよう配慮しているようだ。ドキュメントの編集 画面で、@マークとユーザ名を打ち込むことでチャット画面 に入ることができ、チャットのなかで言及があったドキュメ ントについてはチャット画面の右側に履歴表示される。ま た、チャット・ルームに入室中の相手なら誰とでもドキュメ ントの共有がクリック1回で行なえる。
さらに、別のアプリをキップと統合させることも可能だ。興 味深いことに、キップではスラックとの統合も可能である。 だが何より大事なことは、キップのチャット・ルームを使う のはあくまで、気晴らしという位置になっていることで、本 来ビジネス向けソフトウェアであるキップにしては気の利い た仕掛けといえる。 たとえば記号生成画面で画像をアップロードすると、それを 入力して、併せてテキストを書き込むと画像のうえに重ね表 示される新鮮なメッセージをつけ加えることができる。
また、ギフィーからの厚意により、アニメーションGIF画 像で仲間を楽しませることもできるようになった。端的にい えば、キップはこれまでよりずっと楽しいたまり場になった わけだ。
サン・フランシスコを本拠とするキップは2012年に創業 した。このスタートアップは2013年に1500万ドルの 資金調達ラウンドを発表した。続きを読む
(From the VentureBeat blog post. Thanks to Jordan Novet.)