ピンタレストが実施した聞き取り調査で、同社サーヴィスは買い物の決断に影響していることが判明

ピンタレストはユーザの将来の計画を後押しするのが目的と謳ってきた。たとえば結婚したとき、たとえば自宅を装飾するとき、たとえばディナー・パーティの仕度をするとき。そこで、同社は共同主催によって実施した聞き取り調査で、同社の事業がいまよりずっと役に立つ価値を持っていることが判明したと発表した。ピンタレストは、ユーザがなにか買いたいものを見つけ出すのに役立っているそうだ。
ピンタレストのユーザのうち1500人のアクティヴ・ユーザを対象に聞き取りを行なったところ、その52%ほどがサイトを見て自分が買いたいと思うものを見つけたことがあると回答した。ちなみに、回答者の60%強が自らを「ミレニアル・ママ」と認識していた。この調査は木曜日に発表された。回答者のうち50%弱がピンタレストは自分で買いたいものをオススメしてくれると回答した。
さらに、回答者の30%はピンタレストのコンテントを見たのがきっかけでオンラインで買い物をしたと回答、一方32%は買い物をしたのは実店舗だったと回答した。
ピンタレストが共同で調査を実施した主催者は、マーケティングコンサルタント企業ミルワードブラウンである。両社はピンタレストのユーザを対象に、2月20日から3月7日までアクティヴ・ユーザおよび非アクティヴ・ユーザの合計2001人から回答を得た。
回答者の約24%は自らをアクティヴ・ユーザではないと回答、少なくとも6か月間サーヴィスを利用していないと申告した。
「今回の調査の主旨は、わが社のユーザ『ピナー』の皆さんがどのようにプラットフォームを利用しているのか、より深く知ることにあります」とピンタレストマーケティング・コミュニケーションズおよびインサイト統括者のエヴァ・スミスは述べた。
画像ブックマーキング・サーヴィスである同社は2010年の開設から急速に成長し続けており、とりわけ女性が手芸や自宅リノベーションの検討をするのに来訪する場となってきた。
コムスコアの推計ではピンタレストは合衆国内で3月に7280万人が来訪し、1年前から25%増となった。
ピンタレストは男性ユーザの誘致も取り組んでいるが、火曜日の調査結果によると、サイトはいまなお女性ユーザの支持が強いことがわかった。回答者のうちアクティヴ・ユーザの80%近くが食料やレシピといったコンテントが買い物の役に立ったと回答した。また、60%が自宅の装飾にかんするコンテントが役立ったと回答した。
ミレニアル・ママとよばれる母親たちはその多数派となっており、ピンタレストがファッションや自宅装飾、食料やレシピ、ヘルスおよびフィットネス、ヘアおよびビューティに至る買い物のきっかけとして役立ったと回答している。父親たちはヘルスおよびフィットネスでの買い物に役立ったと回答した。
この聞き取り調査が実施された背景には、ピンタレストが広告事業を拡張する計画を推進している事情がある。計画中なのはマーケターが料金を払って「プロモーテッド・ピンズ」とよばれる画像(ピンズ)を掲載する仕組みで、これはユーザの投稿した画像と同じように見えるが、特定のユーザ集団をねらってターゲティングされた広告である。たとえばコネティカット州に居住する女性、乳児用衣服に関心を示した人、といった具合だ。
ユーザがピンタレストを「あとで買う」ためのきっかけとして利用しているという調査結果は、同社が広告主に営業をかけるうえで強みとなる。またそれはひとつの疑問も呼ぶ。ピンタレストはそのうち、フェースブックツイッターの後追いをして「購入」ボタンを導入する気なのだろうか? この「購入」ボタン機能がピンタレストに導入されると、自然に利用を惹きつけることになりそうだ。というのも、オーディエンスは何か探したいアイディアやアイテムがあるとき、サーヴィスを利用しているからだ。
投資家はこの提案に概ね期待をかけているようだ。ピンタレストの評価額は現在110億ドルとなり、1年前の50億ドルから2倍以上に増えている。この数字は同社が売上高は小規模でも、世界で有数の未公開企業であることを示している。
スミスによれば、「購入」ボタンの導入はいまのところ考えていないという。「わが社は現時点では購入ボタンを発表する予定はありません」と彼女は述べた。続きを読む
(From the Digits blog post. Thanks to Yoree Koh.