マーク・ズッカーバーグはインターネット・オルグが10億人に利用可能となったと発表

フェースブックCEOマーク・ズッカーバーグは本日、インターネット・オルグは世界各地で合計10億人以上に利用可能となったと発表した。この大台に乗せたのはインターネット・オルグがマローウィでサーヴィス開設したことで達成された。同国ではTNMおよびエアテルのユーザを対象にインターネット接続の基本料金が無料で提供された。
フェースブックはインターネット・オルグを2013年8月に初披露目した。協賛したのはサムスンエリクソン、メディアテック、マイクロソフト、オペラ・ソフトウェア、リライアンス、クアルコムなど企業である。その目標は、ズッカーバーグによるとまだインターネットへのアクセスをもたない「次の50億人をインターネットに接続すること」だという(なおフェースブックはすでに10億人のユーザをソーシャル・ネットワークに接続させている)。
アクィラは、太陽光で駆動する飛行機だが、ズッカーバーグが本日公表した見取り図に掲載されている1社で、現在開発の過程にある。フェースブックはインターネット接続ドローンの試験運用を行なっているものとみられ、このドローンは42メートルの翼幅をもつ(ボーイング737より大きい)飛行機で、今年夏にも完成する見通し。
本日発表された10億人の大台は、インターネット・オルグがすでに10億人を接続させているという意味ではないことは付記すべきだろう。彼らは単に「アクセス可能」になっているだけである。これはアクィラについても、40〜80平方kmの範囲がエリアに入っているという意味である。これらのエリアに居住する人たちは、インターネットの基本サーヴィスが無料で受けられるが、オンラインにするためには自分で手続きする必要がある。
それでもなお、10億人にアクセスを提供したことは2年間で成し遂げた数字としては注目に値する。オンラインにするためサインアップした人の数は9百万人だが、じっさいインターネット・オルグを利用している人の数は明らかではない。10億人という数字は今後増える見込みで、インターネット・オルグがこれまでに協賛企業を集めたグアテマラ、コロンビア、ガーナ、ザンビア、マローウィ、タンザニアケニア、インド、バングラディシュ、インドネシア、フィリピンの各地でのキャリアの顧客数からするとその見込みはたしかだ。
とくに人口の多いインドでは、インターネット・オルグにとって最大の利用者数が望めそうである。今年2月にサーヴィス開設された同国では、ネット中立性の議論で賛否両論となっていた。今月に入ってフェースブックはこれに対しインターネット・オルグが開発者向けプラットフォームであることを強調し、仕切りなおしとした。
インターネット・オルグをプラットフォームにするということは、その上部にアプリやサーヴィスを構築できるということだ。それでも、インターネット全体にくらべると、完全にオープンとは約束されていない。参画を希望するウェブサイトはまずガイドラインに沿って軽量かつデータ効率の高い規準を充足することが求められている。
これに関連して、フェースブックは昨日、FCC元会長のケヴィン・マーティンを起用し、モバイルおよびグローバル接続部門の法規制対応担当幹部とした。マーティンは今後インターネット・オルグの発展に関与し、より多くの人がオンライン接続できる仕組みを推進していく見通し。続きを読む
(From the VentureBeat blog post. Thanks to Emil Protalinski.)