スナップディールはインド国内では十分なプログラマーの確保が不可能と指摘

インドはコンピュータ・エンジニアたちの頭脳集団を擁するが、スナップディール・コムによれば、必要とするだけのプログラマーが見つからないという。同社はインド国内でもっとも大きなイーコマース企業のひとつで、評価額は20億ドルに達している。
同社は合衆国を本拠とするイーベイと日本のソフトバンクが出資者として参画しているが、同社のビッグ・データ、クラウド・コンピューティングを取り扱うため、10年以上の経験をもつプログラマーを世界中から集めている。同社の顧客や下請け業者との連絡に使われるソフトウェアを書く能力も必要だ。シリコン・ヴァレイのスタートアップからクラウドスペシャリストを引き抜くなど取り組んでいるが、同社はさらに12名を起用する見通し。同社はさらに、合衆国内でソフトウェア開発センターの設置も検討し、エンジニアを獲得するための企業買収も視野に入れている。
インドはデジタル・スキルに秀でた人材の宝庫といえるが、自社用ソフトウェアの作成というよりも、他社の利用するシステムを維持管理するためのソフトウェアに特化した下請け企業が多い。
「インド国内の近況を見れば、プロダクト制作企業はほんの一部にすぎません」とスナップディール創業者でチーフ・オペレーティング・オフィサーであるローヒット・バンソルは言う。
本社のニューデリー近郊では確保しきれないほどエンジニアを必要としている同社は、スナップディールの目指す方向と同種の仕事をしている企業からプログラマーを引き抜こうと海外へと目を移している。
スナップディールは目下過熱状態にあるイーコマースの戦場において、インド国内のアマゾンになるべく、世界最高の人材を必要としている。競合が厳しい理由として、アマゾンの存在が挙げられる。スナップディールは4千万人以上のユーザがおり、加盟店は15万店となっているが、上位争いに入っているとアナリストは指摘する。
インド国内では廉価なモバイル機器と比較的安価なデータプランのおかげで多くの人がオンラインになっている。インド国インターネット・モバイル協会の推計では3億人のインド人が2014年末時点でインターネットを利用しており、前年比では約40%の増加、2011年と比べると2.5倍となっているという。
インドではオンラインでショッピングをする人が増加しており、スナップディールはソフトウェアを改善するとともに、顧客がどういったショッピングを行なっているかデータを分析するための手法を確立することが必須となっている。
スナップディールはすぐれた人材を海外に求めていく一方、外地勤務でスキルを身につけたインド出身の人材も採用する予定だ。スペシャリストの肩書で10名以上を起用することによって、インド国内の後進育成にもつながると見込む。スナップディールはすでに1千人規模のエンジニア・チームを抱えている。この数字を来年までに倍増させる計画だ。
「合衆国へ移っていった人材の多くはインド国内では質の高い仕事を引き受ける機会が限られていたためです」とバンソル氏は言う。「しかし、インド国内にもそういった機会が生まれ、しかもエキサイティングな場所にもなっているのです」続きを読む
(From the Digits blog post. Thanks to Dhanya Ann Thoppil.)