ダラー・シェーヴ・クラブの評価額が6億15百万ドルに

世の中に流行する動画はたくさんある。だがマイケル・デュビンほど大きな金に結びつけた者は少ない。
3年前ダラー・シェーヴ・クラブ創業者はひげそりの苦痛や出費をおかしく演出した動画を発表して会社をスタートさせた。この動画は19百万回視聴されている。
本日、メール・オーダーによるカミソリ事業である同社は6億15百万ドルの評価額で、テクノロジ・クロスオーヴァ・ヴェンチャーズから75百万ドルを資金調達した。事情に詳しい複数の人物が明かした。
「わが社には2百万人の会員がおり、毎月配達を待ってくれています」とデュビンは述べる。「男性化粧品は爆発をつづけており、わが社はここにわが社の役割があると考えております」
同社の高い評価額は売上高の急拡大の結果である。2014年の売上高は65百万ドルと、前年比3倍にも達した。今年同社は1億4千万ドルにも達する望みがあるとデュビンは述べる。
だが、ダラー・シェーヴ・クラブはまだ黒字化していない、とデュビンは言う。流行になった動画は会社の名前が知られるのに役立ったものの、昨年同社は新しい顧客を惹きつけるため、より費用のかさむテレヴィジョン広告へと手を出した。
「ここで大きな問題となるのは、顧客獲得コストは上がるのか、下がるのかです」と同社の投資家のひとりは述べた。「TVがうまく効果を出すことを狙うべきだとわたしは考えます」
ダラー・シェーヴ・クラブは「1桁の百万ドル台」を毎月出費している、とこの経費についてよく知る人物が明かした。
平均すると、同社の顧客は毎月7ドルの定額料金を支払って郵送でカミソリの替刃を送ってもらっている、と事情をよく知る2名の人物が指摘する。
デュビンは同社の経費や平均注文金額についてはコメントできないと返答した。
急成長を支えるため、同社はプロダクトをシェーヴィング・クリームやヘアー・ジェルへと拡張し、顧客のもとへ届けられるプロダクトを同梱して出荷する計画である。
加えて、新しいプロダクトがまだある。その名はワン・ワイプ・チャーリーズ。同社は「あなたのビジネスをガラッと変える方法」の売り文句で宣伝している。このワイプのプロモーション・ビデオは3百万回視聴されている。ただし、同社の売上最上位は現在もカミソリである、と事情をよく知る複数の人物が明かしている。
同社は競合による追撃を受けており、プロクダー・ギャンブル傘下のジレットやエンジャガイザー・ホールディングズ傘下のシックといった大物が狙っている。新興勢力のカミソリ屋は同社以外にもあり、ハリーズは2億12百万ドルを資金調達しており(クランチベース調査)、ドイツでカミソリ生産工場を購入した。また、ベヴェルもその1社である。
ダラー・シェーヴ・クラブは累計1億49百万ドルを資金調達している。これまでに参画しているのはフォアランナー・ヴェンチャーズ、ヴェンロック、プリッ津カー・グループ・ヴェンチャー・キャピタルなどだ。また、コメリカやトリプル・ポイント・キャピタルからの融資枠として6千万ドルを確保しているが、使途は決定していない、とデュビンは述べる。
マーケティングへの多額な費用に加えて、ダラー・シェーヴ・クラブは資金を雇用拡大にも生かしていくとデュビンは表明している。
今回の資金調達のニューズはリコード誌が先に報じていた。続きを読む
(From the Digits blog post. Thanks to Rolfe Winkler.)