ボックスがIBMと連携:ソフトウェア統合、共同セールス、クラウド・オプション新設へ

クラウド・ファイル同期および共有のボックスと、元祖テクノロジ・ベンダーのIBMは本日、製品群の連携を発表した。
連携によってボックスは、ワトソンからアナリティクス・ツールの提供を受けるほか、セキュリティ機能、エンタープライズ向けコンテント管理ツールを利用できるようになる。ボックスの顧客はIBMのグローバル・ビジネス・サーヴィス部門からサポートを受けることができる。
IBMの「ヴァース」「コネクションズ」ソフトウェアはボックスのソフトウェア統合を得る。ボックスのツールはIBMのiOS向けアプリ「モバイルファースト」の一部に統合される予定だ。
IBMとボックスの顧客はIBMのクラウドにファイルを保管できるようになる。これはそれだけでも大変化だ。IBMには世界各国にデータ・センターがあり、ボックスはこれまでサーヴィス提供のため自前のデータ・センターを維持してきたからだ。ボックスのアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)はIBMの「ブルーミックス」プラットフォーム・アズ・ア・サーヴィス(PaaS)の一部に組み込まれる。
今回の連携によってボックスは多様な後押しを得ることになる。ボックスのソフトウェアをより多くのエンタープライズの前に差し出すことになるということは、ボックスの決算書最上段にも大きな違いをもたらす。
「両社は今後、国際市場に協働でソリューションを提供してまいります」とIBMはニューズを発表した声明文で述べている。
ボックスは4月30日を期末とする四半期で6560万ドルの売上高を報告している。
ボックスがIBMと共に歩むということは、ボックスがこの数年マイクロソフトと連携を進めてきたことを考えれば先が気になる変化である。
クラウド・コンピューティングはIBMにとって上位の優先課題となっており、同社は数年にわたってマイクロソフト、グーグル、アマゾンなど他社とはげしく競合している。今年上場したばかりの企業が生み出す新鮮なテクノロジはIBMにとって、クラウド・ソフトウェア・プロバイダとしての好印象を高めることにもつながりそうだ。続きを読む
(From the VentureBeat blog post. Thanks to Jordan Novet.)